|
カナダはクリアーでロングパスを用いることが多いので、スパイダーを張って待ち構えていたディフェンス陣がインターセプトを積極的に狙って行った。
#5川辺美穂子(アキラ)、#7澤田彩(ナナ)による2連続のインターセプトに、会場から感嘆のため息と歓声が起こる。しかし中盤からの速攻という絶好の場面で得点を逃し、逆に日本のクリアーをインターセプトされ、かつてALL Americanに3回選ばれたことがあるというカナダの28歳の注目選手、#22Jennifer Johnsonに左サイドから強烈なシュートを決められ、15分19秒、3-3の同点に追いつかれる。 |
|
|
|
日本は、すぐに#11徳永志帆がフリーショットを決め1点差に戻す。
これまでの試合、「私は試合にいなかった」という表現で自己評価していた徳永。ここにきて、4位が掛かった大事なゲームで存在を発揮する。高田静江(シズエ)HCがゲームキャプテンにと見込んだだけのことはある。その後、カナダ#3Lindsey Hart、日本#14上井華奈(ウー)、カナダ#3Lindsey Hartが2本目、日本#9小林絹枝、カナダ#4Troyhann Santosの順に決まり、カナダが同点に追いついては日本が引き離すという1点差の展開が前半終了2分前まで続く。 |
|
|
試合が動いたのは、前半終了1分前だった。この試合、まだ得点のない日本のエース#16和田亜紀子(ドン)が、ゴール右上でカナダディフェンスに正面から突っ込んでファウルをもらう。今のは和田のチャージングではないかと、審判に対し猛烈なブーイングを浴びせるカナダサポーター。フリーショットを得た和田はシュートを選択せず、逆サイドの#14上井華奈(ウー)に。だが上井のシュートをカナダのゴーリー#17Kristen Haldemanがセーブし速攻、右サイドを駆け上がっていた#2Brooke Mckenzieから#5Jessica Brownridgeにパスが通り、ゴール。カナダが日本を逆転する。椅子から立ち上がって大歓声のカナダサポーター。日本は今大会初の相手チームへのリードを許した形になった。 |
|
|
|
しかし前半終了33秒前、途中投入された#15山田幸代(サチ)がこの危機的場面を救う同点シュートを決める。
得意のゴールサークル間際での寄り切りシュート。この2試合、スタートから起用されていなかった山田だが、重要なシーンでしっかりと仕事をした。 |
|
|
|
7-7の同点で前半終了。
観客のどよめきの中、ロッカールームに引き上げる前半のキープレーヤー#11徳永志帆(シホ)。この試合、今大会きってのと言っても良いくらいに大接戦の様相を呈して来た。 |
|
|
|
だが後半に入り、日本にとっては良い意味で予想外の展開となる。
49秒、前半おとなしくしていた日本の切り込み隊長、#13塙妙子(タエコ)が仕掛けて中に構えた#14上井華奈(ウー)に託し8点目。再びリードすると、今度は自身の1対1により得意の左上に気持ちよくゴールを決め9-7の2点差とする。間髪入れず日本、#11徳永志帆(シホ)から#14上井華奈(ウー)、カナダのタイムアウトを挟んで再び#11徳永志帆(シホ)から#12濱田亜衣子(ルイ)へのアシストシュートを決め、11-7と一気に4点差に引き離す。徳永、後半はアシストでも魅せる。 |