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 Women's Japan Lacrosse National Squad

世界大会・現地レポート
レポート Vol.14
2005年6月30日(木)
 
小林 日本の4位以上の目標は叶わなかった。
#9小林絹枝(キム)はグラウンドに倒れ込んだまま、しばらく立ち上がることができない。
カナダチーム 喜び合うカナダチーム。
「苦難の末勝ち取った勝利」と言えるだろう。やはり、強かった。
佐藤ACとTracey Coyneヘッドコーチ 佐藤壮(タケシ)ACと握手で健闘を讃え合うカナダのTracey Coyneヘッドコーチ。
「日本は、想像通りに素晴らしいクロスワークと運動量だった。試合のターニングポイントは、やはり後半カナダのドロー獲得率が上がったことだった。」と語った。
和田 応援してくれたサポーターに向け、1列に並んでお礼をする。
一番つらい瞬間かもしれない。頭を下げたまま上げることが出来ない#16和田亜紀子(ドン)。
POM・Jessica Brownridge Player of the Matchは、4得点1アシストを決めた#5Jessica Brownridge選手。
渡辺 試合を応援してくれた方に言葉を掛けられ、涙を流す#3渡辺奈緒(ワタ)。
試合後 試合後の日本は、終了のホーンと共に時が止まってしまったかのように誰一人、一言も口を聞かなかった。それでも、遠慮がちにサインを求めてくる日本サポーターの子供を見つけると、笑顔を作って応じていた。サインが終わると再び地面に目線を落とし、早々に荷物をまとめてロッカールームに引き上げた。ロッカールームでのストレッチ中も沈黙が続く。早川亜希(アキ)STRの「じゃあストレッチ終わった人から二人組でアイス風呂に入って下さい。」などの事務的な指示だけが時折響くのみだ。コーチ陣も、試合に関してのコメントは一切無く、マネージャーの片付けを手伝う。とてもではないがカメラを向けられる雰囲気ではない。ストレッチの終わった選手達は、「とりあえず、寮に戻ってご飯をみんなで食べなさい。」という高田静江(シズエ)HCの指示に従い、荷物も持たず、千羽鶴や大漁旗だけを持って無言で次々とバンに乗り込んで行った。もちろん車内でも、誰も口を開かなかった。泣いている者すらいなかった。
食事 昼食時も全く会話のないまま、機械的に料理を取り分けて口に運ぶ。
食事に手をつけない者はさすがにいなかったが、サラダにドレッシングもかけずに食べる者、フォカッチャを切り分ける途中で考え込んでしまう者・・・。おそらく、何を食べたかと後で聞かれても覚えていないような状態ではないだろうか。「もう切り替えよう!」と誰かが言い出すかとも思ったが、例えそう思っている者がいても言い出せないような雰囲気が漂っていた。短い食事の時間が終わっても、皆すぐに椅子から立ち上がる事無く、座ったまま無言でそれぞれの想いにふけっている様子だった。食器を片付けに来た従業員の方もそんな雰囲気を察し、待っていて下さった。荷物の到着する頃、選手達は重い腰を上げ、それぞれの部屋に戻って行った。
 日本対カナダ戦に続いて行われていたイングランド対ウェールズ戦をスカウティングしていたコーチ陣が寮に戻ってくる。こちらも接戦の末、延長戦で6-5でイングランドが勝利したとのこと。これで、5位/6位決定戦は日本とウェールズが争うことに決まった。コーチ陣は誰よりも早く気持ちを切り替えていた。そして、藤井あけみ(トーイ)GMは、皆を元気付けるため、夕食は外で食べましょうと提案し、19時過ぎ、皆で中華料理を食べに行った。その頃には選手達の表情も笑顔が戻り、吹っ切れている様子だった。夜のミーティングは行われず、夕食後にそのまま解散となった。
  目標としていた4位以上を狙う事は、もう出来ない。だが、5位になってPOOL A昇格という、日本ラクロスにとって史上初の偉業を成し遂げるチャンスはまだ残っている。今は気持ちの切り替えが全てだ。幸い明日は試合がない。(カナダに勝っていれば準決勝があったわけだが・・・)心身ともに思い切りリフレッシュして、再び対戦することになるウェールズ戦に備えて欲しい。


Photo & Report by 日本ラクロス協会広報部・橋本薫

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