Go To TOP PAGEWomen's Japan Lacrosse National Squad

 Women's Japan Lacrosse National Squad

活動レポート
 
2004年7月10日(土)・11日(日)  第3回練習会  於:東京・大井ふ頭中央海浜公園第2球技場
 

7月11日(日)練習

練習スケジュール

  体脂肪測定の後、バイキング形式の朝食をとり、バスで大井第2球技場へ向かった。
  今日は後半に関東女子ユースとのスクリメッジが予定されている。
  30分のウォーミングアップの後、9時から練習が開始された。

(1) ミニハードルなどを用いて、“パワーポジション”を意識したフットワーク

  「母指球を意識して!!」とトレーナー陣から声が飛ぶ。
  母指球を意識することによって、膝とつま先の向きが揃い、パワーポジションが強力になる。

フットワーク

 三浦朝(緑)、その後ろの大迫美季(黒)は、本日対戦する関東女子ユースから、今回初めてフル代表に召集された大学2年生。
  スクリメッジに向けてのモチベーションも特別なものがあるだろう。

(2) 1対1

  1日目と同じ、“パワーポジション・ポイント・相手”を意識する。
  オフェンスが体の向きを変える度に、今どこに力を入れて抜きにかかっているかを聞きながら押えることによって、選手達も少しずつ押えどころが分かってきたようだ。

ゴーリー

ゴーリーは、合間を縫ってコーチから細かい修正を受ける。

(左:石川貴一AC 右:山本仁子)

(3) 3対3

  主にオフェンスのNBC(ノンボールキャリア=非ボール保持者)の動きの練習。
  BC(ボールキャリア=ボール保持者)の1対1を活かすために、NBCは自分のディフェンスの裏を取る動きをすることによってスペースを作る。
  “裏を取る”ことを意識するために、NBCは自分のディフェンスについているしっぽを奪う事を狙う。
  BCはNBCの動きを良く見て、出来たスペースに1対1を仕掛けて行く。

3対3

写真:
右手前のNBC 2人が、自分のディフェンスの裏を取ろうとして引きつけている。
そうすることによって、左上のBCが1対1に行くスペース(=空間的優位)が生まれる。

普段所属チームにいる時は、自分自身がボールを持って1対1を仕掛ける機会が多い日本代表選手達なだけに、どうしても自分のディフェンスを引きつけておく事よりも
ボールを取りにいくことに気が向いてしまうこともある。
そういったプレーが見られた時はすぐ笛が吹かれ、「もっと自分のディフェンスに興味を持て!!」と声が掛けられていた。

(4) 8対8

  ハーフサイズのミニコートでの8対8。
  人数は増えるが、基本的に意識すべきことは3対3と同じだ。
  しかし、人数が多くなると、自分がボールをもらいに行くことに気を取られがちになる選手が出てくる。
  そういう選手はその場で名前を連呼し、気付かせていた。

ブレイク

写真は、8対8のブレイク中のもの。
この日は朝から非常に気温が高く、日差しも強かった。
そのため、タオルを冷たい水で冷やし、頭や首をこまめに覆って体温の上昇を防ぐ。

氷が用意できなかった場合は、このようにして代用できる。

(5) 関東女子ユースとのスクリメッジ
    (15分x4ゲームを予定していたが、雷雨の為3本目途中で中止)

  この二日間での練習の成果を試すスクリメッジ。
  開始前の話し合いでは、「勝つのは大前提、でも私達は日本代表なのだから、ただ勝つだけでなく、勝つことと与えられた課題、両方出来なければならない!」と選手達は気合いを入れた。

スクリメッジ

 このスクリメッジでは、2本目を中心に日本代表の速攻が沢山決まったのだが、それを生み出していたのがやはりNBCの動き。左の写真では、NBCが積極的にディフェンスの裏を取ろうとしているのがわかる。ディフェンスが自分に集中すればBCの1対1に有利であり、ディフェンスが自分を見失えば自分自身がフリーになりチャンスとなる。

(オレンジが日本代表。手前から、塙妙子、長岡良江、泉水嘉織。)

スクリメッジ

 ゴール左側でNBCが自分のディフェンスの裏をとる動きをしていたことによって、ゴール右側にシュートスペースが生まれた。

(左から、川辺美穂子、山田幸代、泉水嘉織、長岡良江、佐々木梓。)

 結果は、1本目5-1で勝ち、2本目9-0で勝ち、3本目3-1でリードしていたところで中止。

 この二日間、徹底してパワーポジションを意識したディフェンス、裏をかくNBCのオフェンスを練習したことにより、スクリメッジではある程度の成果が見られた。そして新たな課題も見つかった。これは次回の練習会で修正していくことになる。

 今回の練習会を通じて印象的だったのは、選手同士のコミュニケーション、選手間でのコーチングがこれまでで一番活発に行なわれていたことだ。自分のやりたいこと、相手に求めるプレーを伝え合い、確認する場面が度々見られた。川辺美穂子CAPを中心に、選手から率先して練習を行なったり、円陣を組むなど、“チーム”としてのまとまりも徐々に出てきた。

 スタッフ陣からも、解散前のミーティングにおいて、今回の合宿形式を有意義なものに出来たというコメントがあった。選手・スタッフ共に、確かな手応えを感じながら終えることが出来た二日間だったのではないか。

 最後に今回のスタッフ語録より、早川亜希STRの発言をピックアップ!

 「一人ひとり、自分のカラーを出して行こう。そうすれば、もっとカラフルなチームになれる。」

  それぞれが自分の個性を出し、多彩なチームにしていこう。
  カラフルなチーム=変幻自在なチーム。
  変幻自在なチーム=どんどん“変化・進化”の出来る、柔軟なチームだ。

 

Report & Photo by 女子日本代表サポートマネージャー・橋本薫

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