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日清食品 present 第15回ラクロスリーグ全日本大学選手権 準決勝戦 女子結果
- ■ 大会名:日清食品 present 第15回ラクロスリーグ全日本大学選手権 準決勝戦
- ■ 日程:12月1日(日)
- ■ 場所:たけびしスタジアム京都
吐く息も白くなるほどの冷気の中、決勝への切符をめぐって2校が激突する。
東京へと駒を進めるのは、どちらか。
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関西学院大学
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明治大学
【スコア】
チームや大学名 | 1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 延長 | 合計 |
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関西学院大学 | 3 | 1 | 2 | 1 | 1 | 8 |
明治大学 | 1 | 1 | 1 | 4 | 0 | 7 |
【得点者】
関西学院大学 | |
---|---|
#19 寺谷 凛香 | 3 |
#98 堀之内 冴 | 2 |
#0 大井 里桜 | 1 |
#7 山下 菜奈子 | 1 |
#44 林知 奈美 | 1 |
明治大学 | |
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#72 吉田 真裕子 | 3 |
#57 田村 葵 | 2 |
#2 齋藤 千暖 | 1 |
#26 宮田 紬希 | 1 |
- | - |
【個人賞】
POM(プレイヤーオブザマッチ) | #98 堀之内 冴 (関西学院大学) |
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【レビュー】
1Q
暖かい陽が差すラクロス日和のなか、日清食品presents第15回ラクロス全日本大学選手権大会準決勝、関西学院大学(以下関学)と明治大学(以下明治)の戦いが幕を開ける。最初のドローで関学がポゼッションを獲得すると、MF#0大井が中央から1対1を仕掛け、華麗なダッヂでDFを翻弄し、放ったバウンドシュートがゴール上部に突き刺さる。1-0と関学が先制点を獲得する。勢いをつけた関学は再び得点のチャンスを掴む。開始3分、関学AT#44林がゴール右横で強く仕掛け、それにつられたDFのファウルを誘い、フリーシュートを得る。力強いフリーシュートが見事ゴール右上に決まり、2-0とその差を広げる。一方、明治も粘り強い守りからのボールダウンにより、ポゼッションを獲得して果敢に攻め入る。しかし、関学の強固なDFをなかなか突破することができない。その後両者一進一退の攻防が繰り返され、試合が膠着する。再び試合が動き出したのは開始10分。明治MF#2齋藤が右上で1対1を仕掛け、左下の明治AT#72吉田へパスを出すと、関学DFの隙をついたシュートが関学G#99鶴長の頭上を通りゴールネットを揺らす。2-1となり明治が関学へと迫る。その後も息をもつかせぬ攻防が続いたが、開始14分に関学MF#7山下が左上から1対1を仕掛けDFを華麗に抜き去り、鋭いシュートを放つ。これがゴール左側に決まり、3-1と関学リードで1Qが終了した。
2Q
3-1の関学2点リードで始まった2Q。流れを掴みたい明治は果敢に攻め立て、明治AT#26宮田がフリーシュートを獲得するが、惜しくも枠外となる。明治に流れを渡したくない関学はポゼッションを獲得すると、関学MF#19寺谷が左上から1対1を仕掛け、鋭いシュートを撃つも枠外となる。しかし、再び強く仕掛け、DFのファウルを誘った#19寺谷がフリーシュートを獲得し、ゴール下に鮮やかなシュートを決める。4-1と関学がリードをさらに広げる。開始5分、点差を縮めたい明治はポゼッションを獲得すると、明治MF#3竹内がゴール右横からの強い仕掛けで相手のファウルを誘い、フリーシュートを得る。シュートは惜しくもゴールのポストに当たり、跳ね返ったボールを拾った関学がさらなる得点を狙う。MF#0大井や#19寺谷を中心に圧倒的な攻撃力を見せる関学だったが、なかなかゴールの枠をとらえきることができない。そんな中ポゼッションを獲得した明治は開始11分、AT#72吉田が右横から1対1を仕掛け、ゴール前に入り込んでゴール左上に鋭いシュートを放ち、見事決める。その後は両者譲らぬ攻防を見せ、4-2で関学が2点をリードしたまま2Qが終了した。
3Q
4-2の関学2点リードで始まった3Q。さらにリードを広げたい関学は開始2分、左上からMF#19寺谷が1対1を仕掛けて明治DFをかわし、そのまま強烈なランニングシュートを放つ。シュートはゴール左横に突き刺さり、5-2とリードを広げる。なんとしても追いつきたい明治は開始6分、左上からMF#43穂積が1対1を仕掛けて関学DFのファウルを誘い、フリーシュートを獲得する。#43穂積はセンターのMF#57田村にパスをし、#57田村が果敢に攻めるも、これが両チームの同時ファウルとなってしまいスローが行われる。激しいグラウンドボールの末、関学がポゼッションを獲得する。開始7分、右上から関学MF#7山下が鋭く仕掛け、ゴール前でパスを受けた#19寺谷が脅威を見せてDFのファウルを誘い、フリーシュートを獲得する。#19寺谷がゴール右上に鋭いシュートを決めて、6-2と4点差に広げる。点差を縮めたい明治は開始9分、左上からMF#2齋藤が1対1を仕掛けて関学DFを2人抜き去るが、ゴール前で関学DFのプレッシャーを受けてダウンボールし、得点に繋げることができない。それでも果敢に攻め続ける明治は開始12分、左横でボールをキープしていた#2齊藤からゴール前で待ち構えていたAT#72吉田にパスが渡り、関学DFのファウルを誘ってフリーシュートを獲得する。これを#72吉田がゴール左下に決めて、スコアを6-3とする。その後も明治は素早いパスワークと仕掛けを活かしてゴールへと牙をむく。得点には至らないものの明治が流れを掴んだまま3Qが終了した。
4Q
6-3の関学3点リードで始まった4Q。ここで得点チャンスを掴みたい明治は、ドローによりポゼッションを獲得したMF#2齋藤がAT#26宮田にパスを出し、勢いに乗ったままセンターからシュートを撃ってゴールネットを揺らす。開始からわずか20秒程の出来事であった。このまま勢いに乗りたい明治だが、次のドローは関学が獲得し、関学MF#98堀之内が左上から1対1を仕掛け、ゴール左下に強烈なシュートを突き刺す。スコアは7-4となり、関学はすぐさまリードを3点に戻す。その直後明治は、#26宮田からのパスを受けたAT#4熊谷がシュートを撃つが、関学G#99鶴長の素晴らしいセーブにより得点にはならず、ダウンボールを獲った#26宮田が#2齋藤にパスを出しシュートを撃つが、これも関学#99鶴長の好セーブに阻まれる。明治は果敢に攻めるも、関学は粘り強いDFによって得点を許さない。一進一退の攻防のなか、再び得点が動いたのは開始5分。ゴール前に転がるボールを素早く獲得した明治MF#57田村がセンターからシュートを撃ち、ゴールネットを揺らし、7-5と点差を縮める。その後関学はファウルにより2分間のマンダウンを強いられる。明治の猛攻に対し関学が粘り強いDFを見せるも開始7分、明治#57田村が1対1によりゴール前に入り込みシュートを放つと、これがゴーリーの足元を通過し7-6と明治が1点差まで詰め寄る。点差が縮まり会場の緊張感も高まる中、何としても同点に追いつきたい明治は関学のファウルを誘いフリーシュートの機会を得る。するとそのまま明治#2齋藤がゴーリーの頭上に突き刺すシュートを放ち、7-7となると会場のボルテージが最高に達する。そして、そのまま4Qが終了し、勝敗の行方ははサドンビクトリーに持ち込まれることになった。
サドン1Q~3Q
サドンビクトリーは、4分+2分休憩を4回行い、先に得点したチームを勝者とする方法である。
4Qを終えた両チームは意地と意地のぶつかり合いを見せる。ドローでポゼッションを獲得した明治はボールを回し、ゆっくりと得点のチャンスを窺う。関学は強固なDFで明治に隙を与えない。サドンビクトリー第2ピリオド開始2分、試合が動き出す。明治AT#26宮田が右横でボールを保持し、DFの横を切り込み力強いシュートを撃つ。しかし、関学G#99鶴長のビックセーブにより点数につながらない。セーブによりポゼッションを得た関学は攻撃を仕掛ける。関学AT#44林の巧みなクロスワークでDFを惑わせ、右横から切り込みシュートを撃つ。しかし、明治G#1野地も素晴らしい反応を見せ、得点を許さない。セーブにより攻めの起点を得た明治は、ブレークを狙う。明治AT#4熊谷が左横から回り込み、ランニングシュートを撃つが、またも関学G#99鶴長によりゴールを阻まれる。両者一歩も引かない攻防が続く中、第3ピリオド開始1分、ついに決勝戦のひと枠が決まる。関学MF#7山下が中央から強気の1対1を仕掛けるのに対し、明治DFが圧倒的な守備を見せ、ゴール前でダウンボールを誘う。しかし、得点のチャンスを狙っていた関学MF#98堀之内がそのボールを見逃さない。グラウンドボールを獲った#98堀之内は巧みなクロスワークでゴーリーの股下に素早くシュートを撃ち、得点を決める。これにより、関学は8-7で決勝戦への切符を手に入れ、試合が終了した。
【総評】
歴史に残る劇的な終幕であった。始めこそ関学が優勢であったが、その後ファウルトラブルにより、明治が2点をもぎ取ると、試合が途端に拮抗し、最後はグラウンドボールを制した関学に軍配が上がった。
関学は、関西代表として、関西のプレーヤーの重いも背負って決勝で戦って欲しい。