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第3回全日本ラクロス大学選手権・決勝戦(男子):京都大学 vs 早稲田大学
- ■ 大会名:第3回全日本ラクロス大学選手権・決勝戦(男子):京都大学 vs 早稲田大学
- ■ 日程:2011年11月27日(日) 11:30試合開始
- ■ 場所:東京・駒沢オリンピック公園陸上競技場
京都大学(白) vs 早稲田大学(赤)
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早稲田大学
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京都大学
【スコア】
チームや大学名 | 1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 合計 |
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京都大学 | 0 | 3 | 2 | 3 | 8 |
早稲田大学 | 2 | 2 | 3 | 3 | 10 |
【得点者】
京都大学 | |
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#28 村井彰弘 | 4 |
#14 松永健太 | 3 |
#41 羽間康至 | 1 |
- | - |
- | - |
- | - |
早稲田大学 | |
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#44 小柳光輔 | 3 |
#19 後藤幹 | 2 |
#53 木村圭祐 | 2 |
#11 弓場貴文 | 1 |
#15 佐藤康介 | 1 |
#36 須賀航平 | 1 |
【個人賞】
最優秀選手賞 | #44 小柳光輔(早稲田大学) |
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優秀選手賞 | #28 村井彰弘(京都大学) |
【審判】
主審 | 志水 研太郎 |
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副審 | 藤田 薫伸 |
副審 | 稲垣 和彦 |
CBO | 太田 みどり |
ベンチマネージャー | 原田 哲志 |
【レビュー】
11月27日(日)、第3回全日本ラクロス大学選手権大会・決勝戦(男子)が東京・駒沢オリンピック公園陸上競技場で開催された。大学日本一を決める決勝戦にふさわしい晴天の下の開催となった。本大会初の連覇を狙う早稲田大学(以下、早大)と去年惜しくも決勝で早大に敗れてしまい、今年こそ優勝を狙う京都大学(以下、京大)の試合が開始した。
第1Q
試合はフェイスオフ(以下、FO)でイリーガルプロシージャーのファールを早大の選手が犯し、京大のオフェンスからスタートした。ゴール真横から1対1を仕掛け、素早く反転してシュートを放つが、早大G#0林がこれをナイスセーブ。
早大は素早い切り替えからオフェンスに持ち込む。京大はゾーンディフェンスで対抗するが、早大は冷静にボールを回し、片方のサイドにディフェンスが引きつけられたところで、トップから早大#51林田が強力なスタンディングシュートを放つ。京大G#74中がすばらしい反応を見せ、一旦は弾くが、こぼれ球に反応した早大#19後藤がそのまま決めて早大が先制。
その後のFOは早大が獲るも、オフェンス中のパスミスで京大ボールとなると、またもゴール真横から京大#14松永が1対1を仕掛けてシュートまで持ち込むが、枠を捉えきれない。その後、1対1の仕掛けから一瞬の隙をついて京大#14松永がクリースでパスをもらって素早くシュートを放つが、これも枠を捉えられない。しかし、これでリズムを掴んだ京大は次々にシュートを浴びせる。しかし、最後に早大G#0林が立ちはだかり、なかなか決めきれないでいると次第に流れは早大に傾いていった。ゾーンディフェンスに対してボールを回し、隙をうかがっていた早大は開始17分、ゴール横の角度のないところから早大#44小柳が技ありのシュートで追加点を上げて2-0とした。その後は、両チームともシュートは放つが決まらずそのまま、第1Qを2-0で終えた。
第2Q
FOは早大が獲るが、オフェンス中のパスミスで京大ボールになると、京大#14松永が1対1から豪快なランニングシュートを決め、2-1とする。
早大は連続してパスミスをしてしまい、思うようにオフェンスできない時間帯が続く。一方で、京大はゴール横からMFが1対1を仕掛ける戦術を使い、シュートを撃つものの、またしても早大G#0林の前になかなか決める事ができない。
攻撃を凌いでオフェンスにつなげた早大は開始8分、早大#15佐藤の1対1から#44小柳がクリースから決め、3-1と京大を突き放すことに成功する。
その後は、両校とも固いディフェンスとGの好セーブで拮抗した時間が続いたが、京大が繰り返し試みていたゴール横からの1対1の仕掛けから京大#41羽間のシュートが決まり、3-2となる。
これに続き、両チームの得点が動くかのように思われたが、またもや両チームのGがファインセーブを連発する。
そして、両チームが一回ずつタイムアウトをとった後、迎えた開始15分、京大#14松永が強引にクリース横に侵入し、得点。3-3の同点に追いついた。
そのまま勢いに乗って逆転したい京大であったが、早大にボールをポゼッションされると、早大#7矢崎の突破から最後は早大#19後藤がゴール横から決め、4-3と早大が再びリードを奪った。
直後のFOは京大のウィズホールディングボールフロムプレーのファールで早大ボールとなるが、そのまま4-3で第2Qを終えた。
第3Q
第1、2Qでの両チームの激しい戦いによる、観客の熱気が会場に残る中行われた。
後半戦の始まりは、京大のイリーガルプロシージャ―による早大のポゼッションから始まった。
開始早々、早大が果敢に攻めるがゴールネットを揺らすことができない。その後両チームともお互いに攻め合うものの、Gのスーパーセーブにより、得点することができなかった。
しかし、その大歓声の中、会場が揺れたのは開始5分。早大のオフェンスで、クリース前にボールが落ち、すかさず早大#11弓場がそれを拾って渾身のシュートを決め、5-3となる。
その2分後、京大#28村井がトップから華麗なミドルシュートを決め、再び1点差に戻し5-4。
すかさず早大が早いオフェンスで京大を攻め、ゴール裏からパスをもらった早大#15佐藤が左横からのカットインで点を決め、6-4。
開始10分、京大#28村井が左横からの強引な1対1でシュートをゴールに突き刺し、6-5になり、再び1点差に戻す。
だが、その直後早大の怒涛の攻撃が京大を襲う。開始11分、早大#11弓場が#44小柳にパスし、左横からそのままシュートを決め、7-5。
3Q残り5分のところで、京大#4森本がイリーガルボディチェックのファールを犯し、早大のエキストラマンオフェンスとなるが、絶好のチャンスを生かすことができず、スコアは変わらず。
残り1分のところで早大#91左官がインターフェアランスのファールを犯し、京大のエキストラマンオフェンスとなり、早大のポゼッションになったところで第3Qが終了した。
第4Q
マンダウン(1人少ない状態)の早大のポゼッションから始まった。開始2分、早大#11弓場が味方からのパスを受けシュートを放つがGの好セーブにより阻止される。しかし、その2分後、早大#53木村がシュートを決め、8-5として京大を突き放す。
開始6分、京大DFのスラッシングのファールにより、早大はエキストラマンオフェンスのチャンスを得る。このチャンスを活かし、早大#53木村が2連続となる得点を決め、さらに9-5と差をつける。
その直後、京大にこの試合最大のピンチが訪れる。京大の選手がアンスポーツマンライクコンダクトのファールを犯し、ツーマンダウン(2人少ない状態)となってしまう。会場の誰もがここで勝敗がついてしまうのではないかと思ったに違いない。早大のエキストラマンオフェンスが始まる。
京大の4人のDFがこの試合一番の集中力で脅威の守りをする。そしてボールダウンした瞬間に京大の選手が拾い、オフェンスエリアにボールを運びブレークをつくる。そのパスを受けた京大#28村井が執念のシュートでゴールをこじ開け9-6。
その後人数はイーブンに戻り、開始8分には、早大のプッシングのファールにより京大のエキストラマンオフェンスとなる。早大のDFの一瞬の隙をついて、京大#28村井がゴール左横からランニングシュートを決め、9-7の2点差にする。
早大をどんどん追い詰める中、京大は勝負に出る。早大のゴール裏からのオフェンスに対して、ゴーリーとロング(DF)が2人で早大#36須賀を襲う。しかし、その2人を置き去りにするようにして抜き去り、落ち着いてシュートを決め、10-7とする。
残り6分、早大のオフェンスから京大のDFがボールを奪い、そのままブレークで京大#14松永が点を決め、10-8とする。しかし、反撃はここまででそのまま試合終了。
早大が去年に引き続き、大学日本一の称号を手に入れ2連覇を達成した。終始歓声が鳴りやまない、緊張感の漂う、決勝にふさわしい激闘だった。また新たな歴史が日本のラクロス界に刻まれた。