Go To TOP PAGEWomen's Japan Lacrosse National Squad

 Women's Japan Lacrosse National Squad

活動レポート
 
2005年4月29日(金・祝)  練習会
於:東京・大井ふ頭中央海浜公園第2球技場
 

  世の中はゴールデンウィークの大型連休で行楽シーズンであるが、日本代表選手達は今日から3日間連続の練習会である。

 
(1) ミーティング
  今日はグランドイン前のミーティングでは、ウェールズ遠征で試合をしたEngland戦のビデオ見が行われた。England戦でのボール保持時間がEnglandが8に対して日本が2という結果の原因としてクリアのミスが続き、ボールが前線に運べない事が挙げられていた。それはクリアの際のオプションが無い=NBCの動きの悪さだとコーチ陣は指摘をしていた。やはりボール保持時間が少なくなり、攻め続けられている事により精神的な焦りも出てしまう。
  ビデオを何回も止め、巻き戻しながらNBCの動きなどが確認されていた。また、ボール保持時間が少ない事により必然的に攻めの時間も少なくなってしまう。どんなに良いDFをしていても最後には点数を入れなければラクロスは勝てない。だからこそ攻めの回数をもっと意識する事の大切などがコーチ陣から挙げられていた。
 
(2) ウォームアップ、ボールタッチ(カナディアン)、4対4
カナディアン  練習前のビデオ見で確認したオプションをつける意識とその声を、カナディアンや4対4の中でもクリアになった瞬間にすぐに意識し実践をしていた。
 
(3) グランドボール練習(2人組→3人組)
  今までの代表練習でメニューとしてこんなに長い時間をグランドボール練習として使ったのは、今回が初めてではないだろうか。ウェールズ遠征を通してコーチ陣が感じた事として、「外国人は自分のプレイ出来る範囲が良く分かっている。」という事だ。日本人はパスキャッチ、クレードル、グランドボールにしても自分のプレイ出来る範囲外でプレイしてしまう事が多いという。
  グランドボールでは、よく走り抜けて取る事を意識すると誰もが教わった事があると思う。それも大切ではあるが、走りぬける事によりその勢いのまま取ってしまうとクロスが自分のプレイ出来る範囲外に出てしまい、取った後に相手選手にすぐ囲まれてチェックを狙われてしまう事も多いという。
  そこで、このメニューの練習ではその場所で取る事を意識して、ボールの下にクロスをすべりこませる感覚で取る事を徹底していた。ボールを取る瞬間は肘の関節をリラックスさせて、取ったらすぐに自分のプレイ出来る範囲内にクロス入れ、またすぐにパスを投げられる状態にする。
  2人組の練習では1人がボールを取っている間に相手が自分のいる位置を声に出し、取った後に次にパスを出す位置を教える事でパス出しを早くする事も全選手が行っていた。
  3人組の練習では1人がボールを出し、2人でグランドボールを争う。練習の中でより取りやすい取り方を各選手、様々発見をしていた。相手と競っている時に相手より体を入れる事を意識するが、その時に体を入れるあまりボールに近づきすぎてしまうと、逆に取るスペースを潰してしまい取りづらくなってしまう事が多いと気づいたなどという意見も出ていた。またグランドボールの後に体を寄せるかクロスを寄せるか状況によって使い分ける事が大切だと思うなどの意見も出ていた。
グランドボール練習グランドボール練習
 
(3) スパイダー
スパイダー  スパイダーの目的は、ボールキャリアの判断と自由を奪う事である。そのためには、パスに対する予測、ボールが出る瞬間の反応が大切であり、「まだまだ予測できる、反応できる」という指示が高田HCから出されていた。またグランドボールに対しての寄りももっと積極的に行けるという声が選手から出ていた。
 
(4) NBCドリル
NBCドリル  このメニューは、代表の練習会で初めて行われた。男子ではよくやるメニューという事だ。このメニューでは課題であるNBCの動きと、ボールキャリアの速い球出しが意識されていた。4人のATが四角形を作り外でパスを回す。また、その中には3人のDFと1人のATが入り、外でパスを回しているATは3回に1回は必ず中のATに落とす。外で回しているATはしっかり中のAT見なければいけないが、中のDFも意識し、素早い判断でパスを出す事が要求される。また、中のATもそのボールはもらいに行ける、行けないの判断を正確にしなければならない。中のATがボールをもらいに行けるチャンスとしては自分についているDFが離れ、他のDFが自分をカバーしにくる間などだ。「ATは積極的にDFを崩し、DFを遊ぶくらいの気持ちでやるのが良い」との事だ。
 
  練習後のミーティングでコーチ、トレーナー陣から話があった。
  石渡素子(モトコ)AC、「ウェールズ遠征も終わっていよいよ本番も近づいて来ている。私達コーチ陣ももちろん本気で4位を狙っているし、取れると信じている。でもそれはただ練習しているだけでは取れる簡単なものじゃない。やらなきゃいけない事をしっかりする、やることやらなきゃ4位は取れないという事をもう一度しっかり考えよう。」
  高田静江(シズエ)HC、「普段の練習で出来ない事は本番では絶対に出来ない。試合の最後などで一番辛い時、一番切り替えなきゃいけない時にサボる癖がまだまだ皆にあると思う。そこを克服していかねければダメ。練習中の選手同士の声かけでもどんどん中身の濃いものになってきている。絶対に妥協しちゃダメ。終わってから後悔の無いように、今を大切に。」
説明
  今日は代表の練習会の後に、ここ大井でクラブチームの大会であるミラクルカップの予選が行われていたため練習後には自分のチームの試合の応援に駆け付けていた選手も多かった様だ。

 

Photo & Report by 女子日本代表サポートマネージャー・橋本薫

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