江戸川陸上競技場にてノートルダム大学と国際親善試合が行われた。
本大会の状況を想定するために、5日の試合終了後にチーム皆で葛西のホテルに宿泊し、翌6日のメインである試合に備える。
日本代表チームは、昨年夏の豪州遠征、今年のゴールデンウィークに東海・関西・九州遠征と本大会を想定した過密スケジュールで遠征を行っており、今回は連戦対策の最後のシミュレーションにもなる。
ノートルダム大学は、NCAAトーナメントをノーシードながらも強豪を次々と倒し、決勝まで勝ち上がり、惜しくも延長の末、準優勝に終わったチームである。本大会直前に、このような最高の状態の相手と対戦できることがとても楽しみでもあり、これまでの日本のスタイルを180度変えた「攻守一体のラクロス(全員でボール周辺のスペースを奪い取り、連動して動き相手の守備範囲を削り取る)」を試すには申し分のない相手である。
そして、30名いた代表メンバーから、5月31日に日本ラクロス協会のホームページで発表された本大会帯同メンバー23名で、
この最後のシミュレーションでもある親善試合(連戦)に挑むことになった。
朝の集合からすぐに体脂肪測定、ミーティングが行われた。
4月、クリースモンキーズに敗れ、この日は本大会2戦目という位置付けの試合であり、すでに1敗の状況、5日、6日の2試合を勝ちにいかなくてはならない。失点が少なく点を取るのが難しい相手であるが、ボール周辺のスペースを奪い相手の守備範囲を削り取ること、絶対に逃さない強い気持ちをもつこと、決めきること、やることは今までと何も変わりはないが、いかにリーチが長い欧米選手に対して、いつもと同じラクロスを出来るかが勝利の鍵を握っている。
2002年、2006年の世界大会にも出場したが、逃さない強い気持ちという点がとても大事であると実感している。少しでも自信がなくなればやられてしまう、ミスが連鎖してしまう、動き出しが遅くなる、など、すべてに消極的になり勝ちきるどころか勝負にならなくなってしまう。
世界と闘うには、いかなる時も自分達が強いという気持ち・自信を絶対に忘れてはいけない。そこは、国と国を掛けた戦争である。
試合結果は8-13の敗戦。
高まる気持ちを抑え平常心を心がけ挑んだが、大事な立ち上がりで先制はするものの、波に乗れず、リーチの長い相手に終始ポジションを外側にさせられてしまい、いつものスペースを奪いとれず、ズルズルと試合を進めてしまった。より相手のふところをとる動き、中をとる動きが必要であり、第1Qの入りを含めてゲームを作れなかった点に課題が残った。これは試合の中で修正しなくてはならない。
何度か訪れた流れがきている時間帯(日本の連続得点、相手のミス)に、簡単なミスを犯してしまい流れを掴めず、逆に相手に与えてしまう形になってしまった。自滅である。本大会に出てくるどのチームもこの小さなミスは絶対に逃してこない。必ず仕留められる。一つ一つのプレーの精度を今以上に意識しなくてはならない。この局面(時間帯)をものにできれば、どの相手でも倒せるだけの力を2010年の日本代表は持っている。ゲームの流れをも支配し、「攻守一体のラクロス」を世界にアピールしたい。
日本が100%の力を発揮すれば、本気で表彰台の頂点も狙えると思っている。
そして、#1 G篠原のレポートにも書いてあったが、私自身もイラコイ連邦相手に2002、2006大会とも大接戦の末敗戦し、イラコイ連邦を倒すことが今のモチベーションを維持させ、ラクロスをやり続けている。
勝つ・やり返す・圧倒する、この8年間の想いと日本の新スタイル「攻守一体のラクロス」を引っ提げて因縁のイラコイをはじめ、
オーストラリア、イングランドをも撃破してみせる。そして、2強カナダ、アメリカへの挑戦権を得てみせる。
今日の敗戦によりクリースモンキーズ戦、5日ノートルダム戦と、2連敗という結果になってしまった。明日6日にもう一度ND大学と対戦になる。明日は本大会3戦目の想定であり、3連敗は絶対にできない。本大会では一度負けた相手と再度トーナメントや順位決定戦で戦うことがあるため、明日6日の試合に勝ちきることが重要となる。
国際親善試合、10年前、私が大学3年に1998年関東ユース選抜として、初めて国際親善試合のメインゲームに出場した時もまた、大久保HCが指揮をとっていたのを懐かしく思う。世界3位を目標に掲げ、また同じグラウンドに立てることがとても嬉しくもあり、今度こそ勝利を味わいたい。良い試合で終わるのではなく勝ちにこだわっていきたい。
2002年、2006年世界大会で5連戦、6連戦を経験したが、肉体的・精神的に本当に辛かった。しかし、今回は違う。連戦対策を行い準備は今まで以上にしてきた。
逃げることなどできない孤独な世界大会。最後は自分を、自分達を信じることが勝利へ繋がる。完全にやりきる覚悟はできている。3位獲ってきます!
最後になりましたが、このような盛大な国際親善試合の運営に関わる多くの方々に感謝いたします。そして代表チームが活動できるのも、ラクロス協会をはじめ多くの方々の支えあってのことです。本当にありがとうございます。これに、結果で恩返しできるように、本大会までの1ヶ月、大切に過ごしていきたいと思います。今後とも応援のほどよろしくお願いいたします。
|