今回は代表の練習の1番始めにやる2対0練習、その時にたびたび発生するゴーリー1対1について少し書いてみたいと思います。
まずそもそも、ゴーリーの最大の役目というのは、相手のシュートを縦横約185cmの面の大きさのゴールに決めさせない事。構えてゴールの隅のボールを取るのに2歩はかからないでしょう。しかし、この1、2歩動けば取れてしまう距離の球をなかなか取れないのは、なぜでしょうか?
物理的に距離が近いから反射では間に合わなかったり、どうしても受け身の動作である為に、オフェンスが決めやすいのは当たり前などの意見もあるとは思いますが、僕がゴーリー1対1をする上で大事だと思う点は2つあります。
1.相手をよく見る
相手がどこにシュートを打ちたいと思うか、どこにシュートが飛んできそうかを良く観察する。相手がどこにシュートを撃ちたいと思うか、というのは、ゴーリーがどういうポジショニングをとっているか、ゴーリーの体重がどっちによっているかなどの情報を踏まえて、相手の心理を読み取ります。どこにシュートが飛んできそうか、というのは、実際相手のクロスの角度、腕の動き、どの位置からどういう体勢でシュートを打つのか、などを見て実際に飛んで来る球の場所を判断します。この2つを踏まえて相手をよく見て観察することが大事です。
2.むやみやたらに動かない、ぎりぎりまで相手を見てシュートを撃つと判断してから動く
動いてしまうと重心が偏り、体重の乗っている方向とは反対にシュートを撃たれてしまうと反応ができなくなってしまいます。やはりレベルの高い相手になってくるとゴーリーが動くのを待っているので、相手に隙を見せない為にも、自分から先に動かないで相手をしっかり見ることが必要です。
以上の2点を踏まえた上でシューターとの駆け引きが生まれて来るのだと思います。
世界と戦う上で、試合中にゴーリーと1対1などオフェンス有利のシーンは必ず出てきます。ゴーリーのセーブは試合の流れを大きく左右するものであり、ここをいかに抑えられるかが日本の勝利を大きく左右すると私は思います。
|