2010年男子日本代表・第8回活動レポート(2010年3月7日) |
3月7日(日)、大井ふ頭中央海浜公園第2球技場にて強化練習が行われた。 |
|
レポート執筆者: 水田裕樹
・背番号:#24
・ポジション:DF、MF
・学年:社会人2年
・所属:FALCONS
・出身大学:日本体育大学
・勤務先:世田谷区学校支援員
・代表歴:2006年U21日本代表 |
・得意なプレー:グランドボール、パスカット、ディフェンスからオフェンスにつなげる動き
・注目してもらいたい点:ディフェンス局面からオフェンスへの切り替え
・ご覧の皆様へ一言:
ショートスティックからロングスティックにコンバートしてから1年。ようやく少しずつ慣れてきました。
常に「挑戦」という気持ちを忘れずに世界3位を目指し、日々、精進しています。
みなさんの応援が何よりの力になります。日本代表の応援、よろしくお願いします。 |
|
<今回の練習メニュー>
・選手間ミーティング
・体重・体脂肪・BMI測定
・全体ミーティング
・2対0シュート練習
・ショートスティック:ハーフフィールドオフェンスのスケルトン/ロングスティック:ゴール裏からの4対3
・大学チームとのスクリメッジ(立教大学・一橋大学・明治学院大学と各20分×2Q)
・フェイスオフトレーニング
・全体ミーティング |
|
今回は、全体ミーティングの前に選手同士でミーティングを行い、選手間で共通認識が持てるように話し合いを行った。10分間という短い時間でも、この小さな積み重ねが選手の意識を統一するために重要となる。
全体ミーティングでは、以下の様な前日の練習の反省点や前回のスクリメッジの反省点などが話された。
・オフェンスはオンボールマンの隣のスペースを奪うことが重要であり、そのスペースをいかにタイミングよく、
ディフェンスをさせないように奪い取るかが鍵となる。
・ロングディフェンスとショートディフェンスのコミュニケーションが取れておらず、ディフェンス時の距離感が
バラバラになりスペースが埋まっていない。
・ディフェンス時は守るという意識ではなく、常にボールを奪う意識を持ち、守備機会<攻撃機会という考えを持つ。
・全員が単純に守るだけではなく、守備に必要な人数を瞬時に判断し、ダウンボール処理、攻撃への飛び出しなどの
予測をする。
上記以外にも、意識しなくてはいけないことはたくさんあり、勝つことはもちろんであるが、「どれだけ日本代表がやろうとしていることを徹底してゲームの中でできるか」ということが重要になる。
アップを終え、ゴール前フィニッシュの練習を行い、ディフェンスとオフェンスに別れての練習。
・ショートスティック:ハーフフィールドオフェンスのスケルトン
・ロングスティック:ゴール裏からの4対3
ディフェンスの練習では、オフェンスをどちらかの方向に限定させ、パス・フィードコースを限定さるように意識をする。また、方向を限定することにより、もう一枚のディフェンスがプレッシャーにいつでもいけるように準備をしておく。ゴール裏の選手にボールが入る瞬間に、チェックが出せるような位置を取り、パスやフィードを出す瞬間にクロスを持っている下の手を狙いチェックを出し、精度を少しでも下げさせ、ゴール前に精度の悪いフィードを出させ奪う。 |
アップ |
|
スクリメッジ vs 立教大学 |
チーム |
1Q |
2Q |
TOTAL |
日本代表 |
4 |
4 |
8 |
立教大学 |
2 |
2 |
4 |
|
|
|
|
|
|
|
スクリメッジ vs 一橋大学 |
チーム |
3Q |
4Q |
TOTAL |
日本代表 |
2 |
5 |
7 |
一橋大学 |
1 |
0 |
1 |
|
|
|
|
|
|
|
|
スクリメッジ vs 明治学院大学 |
チーム |
5Q |
6Q |
TOTAL |
日本代表 |
4 |
10 |
14 |
明治学院大学 |
2 |
0 |
2 |
|
|
|
|
|
|
|
日本代表vs大学チームスクリメッジレポート(5・6Q vs明治学院大学)
明治学院大学ラクロス部オフェンスリーダー・矢幡哲広 |
序盤ブレイクで攻め、得点出来たのは良かった点。ただ代表チームとの大きな違いは切り替えの早さだった。明治学院大学(以下、明学)はボールアウトやポゼッションしてから攻守の切り替えをしていた。それに対し代表は攻守チェンジしそうな状況で予測を立て、準備し、そしてポゼッションした時には既に攻撃態勢に入っていた。また、明学はクリアのためのクリアだが、代表は攻撃を優位に繋げるためのクリアと言える。その為、ポゼッション後、早くボールを前へ送ることよりも相手の近くで細かいパスをつなぐことで、相手の陣形を崩しながら守らせないオフェンスをしていた。スキル的には難しいことをしているわけではないと思うが、スペースの使い方や奪い所など高いレベルでの共通理解が必要だと感じた。
日本代表は、まさに明学がやりたいラクロスをしているので、実際に戦ったことで比較と目標が明確化され非常に貴重な機会になった。 |
|
NO |
POS |
名前 |
vs立教大学 |
vs一橋大学 |
vs明治学院大学 |
Total |
得点 |
アシスト |
得点 |
アシスト |
得点 |
アシスト |
得点 |
アシスト |
3 |
AT |
関根 幹祐 |
2 |
1 |
1 |
0 |
6 |
1 |
9 |
2 |
4 |
AT |
丸山 伸也 |
0 |
1 |
0 |
0 |
0 |
1 |
0 |
2 |
5 |
AT |
塚田 哲也 |
0 |
1 |
1 |
1 |
0 |
0 |
1 |
2 |
6 |
AT |
開 歩 |
2 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1 |
2 |
1 |
7 |
AT |
池川 健 |
1 |
0 |
0 |
0 |
2 |
0 |
3 |
0 |
8 |
MF |
門田 雅之 |
0 |
0 |
2 |
1 |
0 |
1 |
2 |
2 |
9 |
AT |
継 渉 |
1 |
0 |
0 |
2 |
3 |
1 |
4 |
3 |
10 |
MF |
長谷川 玄 |
0 |
0 |
1 |
0 |
1 |
1 |
2 |
1 |
11 |
MF |
荻原 史暁 |
0 |
0 |
1 |
0 |
0 |
1 |
1 |
1 |
12 |
MF |
岡部 光人 |
0 |
0 |
0 |
1 |
0 |
0 |
0 |
1 |
13 |
MF |
島袋 秀隆 |
0 |
0 |
1 |
0 |
0 |
0 |
1 |
0 |
14 |
MF |
及川 卓 |
1 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1 |
0 |
16 |
MF |
藤平 智大 |
1 |
0 |
0 |
0 |
1 |
0 |
2 |
0 |
18 |
MF |
佐保田 裕介 |
0 |
1 |
0 |
0 |
0 |
1 |
0 |
2 |
19 |
AT |
堀内 茂大 |
0 |
1 |
0 |
0 |
1 |
1 |
1 |
2 |
20 |
DF |
村松 哲周 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1 |
0 |
1 |
Total |
8 |
5 |
7 |
5 |
14 |
10 |
29 |
20 |
|
スクリメッジでは、ディフェンスエリアでのアウトオブバウンズは全て相手ボールとなり、オフェンスエリアでのシュートチェイスやアウトオブバンウンズは全て相手ボールという特別ルールで行われた。
自分がディフェンスをする中で特に意識していることは、ボールを奪ってオフェンスにどれだけつなぐことができるか、ということである。中でも、クリアーの際に一番後ろから積極的にボールに絡み、相手に守る隙を与えないようにオフェンスにつなげていくということである。MFからDFにコンバートしたこともあり、一番後ろのラインから積極的にクリアーに絡むようにしている。守るDFというよりは、攻めるDFを目指している。今回のスクリメッジでは自分自身、決定機を外してしまう場面や、判断が遅くミスをしてしまう場面が多くあった。もっともっとプレーに余裕がもてるようにしなくてはいけないと反省をした。
スクリメッジ後、フェイスオフチーム(今回の日本代表には約10人のフェイスオファーがいる)はフェイスオフトレーニングを行った。フェイスオフはとても重要なポイントであり、全試合6割以上の獲得を目指している。スクリメッジ後には、下半身をいじめ抜き、低い体勢でも力を発揮することができるように、筋力と股関節周りの柔軟力を高めるトレーニングを行った。
その後、実戦的なフェイスオフの練習。フェイスオフチームでは、自分の得意とする技を1つ身に付けることを目的として取り組んでいる。ボールを出す場所、ボールを出してからの拾い方、相手への体の入れ方、など反復練習を行い体に動きをしみ込ませている。今までフェイスオフを経験していない選手達も多くいるが、どの選手も負けず嫌いであり、常に真剣勝負をしながら練習を行っていて、目覚ましい進歩を遂げている。 |
全体ミーティング |
スクリメッジ後のミーティングでは、コーチ陣からこれからの課題などの指摘があった。シュートを決めきれないことが自分達で悪い流れにしてしまい、悪い流れになってしまうとボールに対する積極性が失われてしまう。その結果、自分のプレーや判断に対する自信がなくなってしまう、という悪循環を生み出してしまう。
”選手一人一人が自信を持ってプレーをしなくては絶対に良いプレーは出来ない。試合に勝ちたければ、まずは選手一人一人が自信を持って強くプレーをすること、自信のないプレーでは「試合」という土俵にさえあがることはできない”、と大久保HCに言われた。
課題もまだまだたくさんあるが、自分達がやるべきことをしっかりやり、日本代表が目指しているラクロスを完成させ、世界大会で3位という目標を達成できるように頑張っていきたい。 |
|
|