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 U19男子日本日本代表

2010年男子日本代表・第5回活動レポート(2010年2月20日)
 2月20日(土)、大井ふ頭中央海浜公園第2球技場にて強化練習が行われた。
 

福澤次郎レポート執筆者: 福澤次郎

 ・背番号:#26
 ・ポジション:DF
 ・学年:社会人2年
 ・所属:FALCONS
 ・出身大学:日本体育大学
 ・勤務先:神奈川県立有馬高等学校
 ・代表歴:2006年U21日本代表

・得意なプレー:拾う、奪う、走る
・注目してもらいたい点:どんな時でも何かを企んでいる感じ
・ご覧の皆様へ一言:
   こんな目立たない選手でも日本代表になれる。という皆さんの希望になれたら嬉しいです。

 

<今回の練習メニュー>
 ・柔軟性測定
 ・全体ミーティング
 ・20mマルチフィットネスラン
 ・2対0シュート練習
 ・ゴール前ピックカット/ダウンボール処理
 ・ハーフフィールドディフェンス→フルフィールドオフェンス
 ・ブレイク局面のフィニッシュ練習
 ・ハーフフィールドオフェンス→フルフィールドディフェンス
 ・フィジカルトレーニング

 
柔軟性測定
 本日の練習は柔軟性のチェックからはじまります。自分のパフォーマンスを最大に発揮するためには必要である・・・ことはわかっていても昔から柔軟は苦手で、体がかたい。でも、ストレングスコーチの高橋一郎さんのアドバイスをうけて、これから少しずつ努力をしようと反省しました。アスリートとしてもっと自分の体に興味をもたないといけないんですね。体重や体脂肪など学生の時は気にしていましたが、社会人になると体重計に乗るのも怖くなります。世界と戦う体作りが当面の目標です。DFなので体重はそのまま(できれば増量)そして、体脂肪を下げる。
  みなさん自分の体にもっと興味をもちましょう。
柔軟性チェック柔軟性チェック
柔軟性チェック柔軟性チェック
全体ミーティング
全体ミーティング全体ミーティング
全体ミーティング全体ミーティング

 本日のレポートは、様々なチームでも使えるような内容を取り出して書いていこうと思います。特にロングの人に使える情報を書けたらいいなと思っています。

 全体ミーティングでは、1対1の局面ではない場面での意識を強くすること。

 DFでいうと、スペースや次に危険になるスペースを考えることなどです。DFで多くあることが、マークマンを中心に考え1対1の場面を多くつくりがちですが、相手が何人いようが、相手の奪いたいスペースを埋めておけば守れる。このような意識を作ることが大切です。

グランドボール(以下、GB)
  GB発生場所の付近のスペースを奪うこと。GBでは発生場所に人数を集めるのではなく、その付近のスペースを囲むことで結果的に処理する可能性を高めることができるようになります。GBを練習すると、個人の能力を高めることを意識しがちですが、チームとしてGBの支配率を高めるような練習が必要です。意識してやってみてください。重要なのはGBの周りのスペースを奪うことです。

ダウンボールへの反応
  ダウンボールは大切なボールを奪うチャンスです。ダウンボールが発生したら、いち早く反応するのがボールを奪う可能性を高めることになります。そこで重要になるのは、どうやったら反応を早めることができるのかです。それは・・・、ダウンボールを予測して動き出すことです。ダウンボールが発生してから動き出したのでは、ボールに近い選手に追いつくことはできません。なので、ダウンボールが発生しそうだという段階(パスの態勢が悪い、ゴール前のラストパス)で、ダウンボールが発生しそうなスペースに動き出せばボールを奪う可能性を高めることができます。どんな時でもダウンボールが発生しそうな場所やタイミングを探す癖をつけると非常にいいと思います。

フィールド練習

マルチフィットネスランマルチフィットネスラン

マルチフィットネスランマルチフィットネスラン
シュート練習シュート練習
ポジション練習ポジション練習
ポジション練習ポジション練習
ハーフ・フルコート練習ハーフ・フルコート練習
ハーフ・フルコート練習ハーフ・フルコート練習
ハーフ・フルコート練習ハーフ・フルコート練習

練習で意識していること
  DFの仕事はゴールを守ることだけではない。オフェンスを終わらせるには2つの方法があります。1つはボールを奪うこと、もう1つは点を取られることです。当たり前なことですが、これがラクロスでは重要になります。ラクロスはオフェンスが有利なスポーツなので、ゴールを守るという意識ではオフェンスを終わらせることはできないと考えています。プレーの精度の高い海外の選手を相手にする場合には特にです。DFをし続けていても勝利にはつながりません。10分間点をとられずに守り続けると状態がいいように感じてしまいますが、チームは点をとる可能性もなく試合が流れることになります。DFが考えなければいけないのは、いち早く相手のオフェンスを終わらせ、自分たちのオフェンスに変えられるかなのです。 極端な話をすれば、10分間ただ守り続けるのであれば、1分間で点をとられた方がオフェンス機会を早く得ることになる可能性が高いのです。

  ロングはボールを奪うということを強く意識するようにしなければなりません。そのためには、ロングスティックをもっとボールを奪うために使えるようにならなければいけません。

  僕がいつも意識していることは
   1、ロングの方がGBが有利
   2、ロングの方が、ボールをとれる範囲が格段に広くて有利
   3、ロングは叩くためにあるのではない、ボールをとるためにある。
ロングを相手を押さえたり、パスコースをなくすためにただ上げることはしない。いつでボールをとるために使う。これだけでもボールを奪う回数は格段に増えると思います。

 点をとられることを気にせず、果敢にボールを奪う意識を培う。これが意外に難しいテーマです。

ハーフ・フルコート練習ハーフ・フルコート練習
ハーフ・フルコート練習ハーフ・フルコート練習
ハーフ・フルコート練習ハーフ・フルコート練習
トレーニングトレーニング
トレーニングトレーニング
トレーニングトレーニング

 現在の日本代表のロングが練習していることは、「意識の改革」です。

 特別な技術を練習したり、能力があるわけではないと思っています。U21日本代表で活動している時、私のサイズではボトムは無理だと言われました。1対1が強くなければ日本代表になれないと言われました。そのなかでU21のHCが言っていた言葉を信じて努力してきました。

 「小さくまとまるな。舞台は世界だぞ。」

自分なりに世界と戦う方法を考えて今の自分があります。今の自分が代表にいられるのも、今まで書いてきたような意識の部分が大きいと思います。なので、ロングを扱っている方々の参考に少しでもなればと思い書かせていただきました。

 今までお世話になった方、一緒に戦ってきた仲間やライバル、日本のラクロスを彩るすべての方々に感謝いたします。世界を驚かすために、チーム一丸となり努力していきますので、応援よろしくお願いします。
  そして、ぜひ国際親善などの試合に足を運んでいただき、これからのラクロスの参考にしていただければ嬉しいです。

スタッフミーティング
スタッフミーティングスタッフミーティング

 

Text:男子日本代表・福澤次郎
Photo:日本ラクロス協会広報部「.Relax」編集部・大木佳奈

 

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