7月の世界大会に向け、2010年第1回目の代表活動が行われた。
今回から大久保・菅井・木下のコーチ陣、チームの運動能力強化を担当するストレングスコーチの高橋、マネージャーリーダーの頃安に加え、自チーム・相手チームの分析を主に担当するアナライジングスタッフとして山本、さらに本大会に帯同する審判員も宮地を中心に、チームの一員として活動していくこととなった。
日本代表は世界大会での3位を目標に、「いかに得点を増やすか」という軸のもと、練習を重ねている。
今回の練習メニュー
・戦術ミーティング
・個人技術練習(フェイスオフ・2on0シュート)
・フルフィールドオフェンス
・ハーフフィールドディフェンス
・ハーフフィールドオフェンス
・フィジカルトレーニング
世界大会で勝つために、
「決定期を逃さない」「不必要なファールを減らす」
という二点は、常に意識しながら練習に臨まなければならない。
当たり前の事のように聞こえるだろうが、国内では高いと言われているレベルの試合においても徹底出来ていないシーンは数多く見られ、案外流されてしまっているのが現状である。実際2006年の世界大会でも、この二つの要素で相手国に上をいかれ、流れを完全に持っていかれた場面を多く思い出す。当然、試合の勝敗を大きく左右する。
より強く意識するために、代表ではシュートミスやファールが起こるたびに全員100mダッシュをする。
特に決定力に関して言うと、2on0ゴール前のシュート練習メニューは、大久保HCによる関東R指定選抜の練習の頃からずっと続いているメニューだが、この最後の仕上げの技術向上がない限り、他のメニューは意味を無くすといっても過言ではない。いかにゴーリーのタイミングを外すか、ゴーリークロスの遠くに決めるか。勝敗を分ける大きな鍵となる。
また、前回の練習まではフルフィールドに特化した練習を行ってきたが、年が明けた今回から、ハーフフィールドオフェンス、ディフェンスに関してもチームとしての強化が始まった。基本的にはフルフィールドもハーフフィールドも考え方は全く同じで、
「ボールの周辺の状況をいかに有利にするか」
つまり、ボールの流れを予測して、いかに次のスペースを相手より先に奪うか、ということである。
スペースの「奪い合い」である以上、味方の状況だけでなく、相手の状況を考えた上での次の動き方を判断する必要がある。そのためには、一番視野のないボールキャリアーに次のプレーの選択を任せるのではなく、より状況を把握している非ボールキャリアーが主体となって判断し、ボールを動かすことが重要となる。
考え、話し合うべき課題はまだまだ沢山あるが、2009年中は試行錯誤しながら手探りだった活動も、少しずつチームでイメージがまとまりつつあるように思えた練習となった。 |