ゴールデンウィーク中盤の5月2日と3日、男子日本代表の第5回・第6回の練習会が行われた。
5月3日江戸川区臨海球技場での練習会は、関東地区の大学新2年生対象の大会「あすなろCUP」終了後の時間帯でもあったため、夜間練習にも関わらず、多くの学生選手が、男子代表の活動を見学した。
当然ながら、高い技術を有する選手の集まりではあるが、特別な戦術等に取り組んでいるわけではない。
(1) ゴール前3〜5mの距離でのシュートを決める練習
(2) 攻撃への切り替えにおいて早くボールを運ぶ練習
(※単純に前にボールを展開するわけではなく、DFとの関係において相対的に優位な場所にボールを
運び込み、チャンスを作ることが重要になる)
(3) DF時にボールを奪う場所を予測して有効なポジションを事前におさえ攻撃につなげる練習
といった具合だ。
固定概念を取り除いた取り組み、との前回深澤委員のレポートがあったが、決して、練習内容が奇をてらったものではないことは、練習をご覧いただければ一目瞭然だ。日本ラクロスの先頭を走る続ける大久保HCだからこその、数多い苦くも貴重な経験から見出した、ラクロスの”ボールゲームの本質を追求している内容”と言える。
あまりにも「(固定概念としての)ラクロス」が浸透した日本ラクロスにおいて、如何に眠っているチャンスを本当のチャンスとして気づき、結びつけるか、相手との比較においてどこにチャンスを見出すか、相手との80分間の戦いの中で如何に多く得点し勝利するか等、ある意味では非常にシンプルな発想によって、強化練習が組み立てられている。
多くの学生選手諸君にも、「そろそろリーグ戦も近いし戦術練習しなくちゃ」、「やっぱり得点は1対1からのランニングシュートが基本」等の声が聞こえそうな時期となってきたが、「ラクロス」の眼鏡をちょっと外してみて、日本代表の活動を観て
もらえれば、皆の中で気付かないまま眠ってしまったラクロスの魅力に目覚め、自分の中での取り組み意欲に新たな刺激を与えられるのは間違いない。
38歳のAT開選手から、主には新社会人、そしていずれU22日本代表から抜擢されるであろう学生選手までの幅広い世代の選手が、日本ラクロスの新しいステージへの扉を開かんとする男子日本代表活動に、俄然注目、必見である。
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