第11回ラクロス全日本クラブ選手権女子準決勝。CHEL対Crazy Scorpions(以下、クレスコ)が、大井ふ頭中央海浜公園第二球技場にて行われた。
CHELは、混戦続く東日本女子クラブリーグを少数精鋭で勝負強く勝ち抜いてきたチーム。一方、クレスコは、チーム設立3年目、大人数且つ若さと勢いのあるチーム。前半から非常に白熱した展開が続いた。
最初のドローはクレスコ#4門口がとったものの、CHELが直に奪い返し、CHELのポゼッションが続く。CHELは、裏を起点にコートを広く使い、ボールを回しチャンスをつくる。CHEL#33池田がこの試合のファーストシュートを撃ったが、#26豊福がセーブ。ようやくクレスコがボールを取り返す。しかし、CHELの前線で奪うディフェンスにはまり、クリアが前に繋がらない。相手ゴール前で早々にボールを奪い返したCHEL、クレスコのファールを誘いフリーシュートを得たCHEL#58古賀がこの試合の1点目をきっちりと決めた。展開を変えたいクレスコが、次のドローを取った。CHELゴール前でのクレスコの速いパス回しが続く。全員で仕掛け、動くことにより空いたスペースを、クレスコ#71瀬戸口が上手く使い、早々に点を奪い返した。クレスコベンチが大きく湧き上がった。しかし、直後にCHELは、#15河内由気を起点としてクレスコゴールに何度も襲い掛かる。CHELの2点目を#44河内未土が決め、またしてもCHELのリードになる。その後もCHELのポゼッションが続くものの、CHELのミスから奪ったボールを、クレスコ#36服部が落ち着いて決め同点となった。
前半15分、両チームともにミスが続く。ボールが落ち着かない状況を打開したのは、クレスコ#36服部。センターサークル付近でルーズボールをとり、自らゴール前まで走って運ぶ。そのボールを裏で受けた#3石橋が巧みなシュートを決め、会場を沸かせ
た。このシュートにより初めてクレスコがリードした。前半20分、すかさず流れを変えたいCHELがタイムアウトを取った。
タイムアウト後の大事なドロー。CHELが取りゴールまで運ぶ。CHEL#33池田、#10濱田がシュートを撃つも、ゴーリーに阻まれる。CHELの攻撃は続く。クレスコは何度もボールを奪うものの、またしてもクリアが繋がらない。前半23分、前線で取り返したボールを、CHEL#33池田が同点となるシュートを決めた。3対3で前半が終了した。
後半早々、CHEL#33池田が1対1からのシュート(この試合2得点目)を決め、再びCHELがリードする。その後、両チームともシュートを撃つが、ゴーリーの好セーブによりなかなか決定的なチャンスをものにできない時間帯が続く。均衡を破ったのは後半16分、CHELの#24野澤。途中交代で入った#24野澤が#58古賀からのアシストを受けてシュートを決め、その差を2点とした。CHELはこのプレーで勢いに乗る。後半20分、クレスコのチェックアップミスにより、#15河内由気がゴール付近でフリーとなり、落ち着いてリバウンドシュートを決め、6対3と差を広げた。ここでクレスコはタイムアウトをとる。
ドローを取ったのはCHEL。クレスコはボールキャリアに対しダブルを作り、ボールを奪いにくる。しかし、ここは接戦をくぐりぬけてきたCHEL。落ち着いてコートを大きく使いながらボールを回し、シュートチャンスを作り出す。後半22分、ゴール前に転がったルーズボールをCHEL#13中北がひろってゴールにねじこみ、7対3となる。さらに残り2分、CHEL#15河内からの鋭いゴール前へのパスを、#10濱田が空中キャッチ&クィックシュートをダイナミックに決め、会場を大いに沸かせた。これがこの試合の最後の得点となり、8対3でCHELが危なげなく勝利した。
終わってみれば、CHELの快勝ではあったが、両チームとも最後の最後まで攻め続け見どころが多い試合であった。秋晴れの空の下、両チームの熱い戦いに、観ている人は大いに満足したのではないだろうか。両チームのメンバー、お疲れ様でした。 |