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日時：2008年12月23日（祝） 14:00試合開始
場所：大阪・長居球技場男子決勝戦： 慶應義塾大学(関東学生1位) vs FALCONS(クラブ1位)
ゲームレポート
冬の寒空の下、第19回ラクロス全日本選手権大会・決勝戦、FALCONS（以下、FAL）対慶應義塾大学（以下、慶應）が大阪・長居球技場で開催された。FALは準決勝で最終クォーターで大逆転をし、勢いに乗っているタレント揃いのクラブ最強チームである。対する慶應は、準決勝で強豪クラブチームを破り勝ち上がってきた学生代表の高校時代から長くでプレーしてきているメンバーもいる連帯感のあるチームである。この試合は、大変注目の集まった見所たくさんの今シーズン最後の試合となった。
第1クォーター、まずフェイスオフを取ったのは慶應であり、学生ならではの勢いのある攻撃を早速展開する。慶應は早い攻撃でカットインにあわせたフィードパスが失敗するも、FALのプッシングを誘い、エキストラマンオフェンスの好機を得た。しかし、FALはゴール裏にディフェンスを一枚残しておき、シュートチェイスを狙うというシフトで守り、慶應にシュートを容易に撃たせないようにし、素晴らしいチェックでボールを奪う。そして、開始7分、FALは#12岡部が1対1でぐんぐん中に食い込んでいき、そのままシュートを決めた。先制点はFALであった。FALはフェイスオフを取ると、#1丸山(光)から素晴らしいパスをもらった#9継が得点を決めた。慶應はチームタイムアウトをとり、一旦流れを断ち切ろうとする。そして、慶應は、FALのクリア失敗を見逃さず、慌ててバタバタと乱れたディフェンスをしているFALの隙をついて、フリーでゴール前にいた慶應#23山口にパスが渡り、得点を挙げた。その後、FALはゆっくりとしたパス回しを展開するが、慶應も素晴らしいでフェンスでFALの攻撃から守り続ける。しかし、そのFALのゆっくりとした展開から、13分に#5長谷川がフリーでもらいシュート、15分#9継がパスフェイクで慶應ゴーリーを惑わしシュートを決めた。その後慶應は、FALの2マンダウンディフェンスも、得点を決めることができずここで本クォーターが終了した。
第2クォーター、開始早々FALのプッシングで得たエキストラマンオフェンスのチャンスを得た。3点ビハインドの慶應は、開始早々2分、#9本下がミドルシュートを決めた。このクォーターは慶應のペースで始まった。そして、更に2つのファウルから2マンダウンディフェンスのピンチにFALを追い込み、続けて勢いに乗って得点を挙げるような攻撃を展開する。しかし、2マンダウンに追い込まれたFALは、素晴らしい集中力を見せ、6分、クリアからそのまま#3佐保田がランニングシュートを決めた。イーブンに戻ったFALは、素晴らしいミドルシュートで長時間攻撃を展開する。9分、FALはフェイスオフ後のファーストブレイクから、逆サイドからのパスを受けた#43畠山がロングクロスでシュートを決めた。続いてFALは、#5長谷川が華麗にアンダーから放ったシュートを決めた。このままでは終われない慶應は、FALのキャッチミスから、ボールを奪いそのまま#10長がゴーリーの離れているゴールへループシュートを放ち、得点を挙げた。スコア7-3のFALリードで前半を終了した。
第3クォーターは、FALのエキストラから始まった。これ以上点差を広げたくない慶應は必死に守り、FALのパスミスによりなんとかピンチを乗り切った。ここで勢いづいたか、慶應#9本下が後半最初の得点を決める。さらに、得点直後のフェイスオフで慶應#32家徳がポゼッションを勝ち取ると、そのままゴールに向かい、ランニングシュートでFALのゴールを揺らした。この時点で点差は2点。後半の慶應の逆転劇が会場の人々の頭によぎった。一方、やられてばかりではいられないFALは、このタイミングで仕掛けてきた。ライドの最中、慶應のボールマンに3人がかりで迫り、ボールを奪った。そして、そのまま#30水田が得点し、慶應の快進撃に歯止めをかける。するとFALは、#23丸山(伸)が続き、#9継も2得点を挙げる。その後、流れはイーブンとなり、慶應は#9本下、FALは#12岡部がシュートを決め、第3クォーターが終わった。
第4クォーター、一気に追い上げたい慶應だったが、FAL#12岡部に得点を奪われる。しかし、その後は慶應ゴーリー岩本が好セーブを重ね、追加点を許さない。すると決死のプレーに応えるように、慶應#42市村がFALからシュートを決め、最後の反撃ののろしを上げた。#22齊藤、#42市村、#89桑名がFALのディフェンス陣に追撃を加える。しかし、それ以上点差は縮まることはなかった。そこからFALも#5長谷川、#4門田、#1丸山(光)がゴールを決め、結果として16-10でFALが勝利した。
この試合は、決勝戦にふさわしい白熱した試合であった。学生全員の思いを背に戦った慶應、クラブチーム1位のプライドで戦ったFAL、どちらのチームも称えたい。
Report：小中亮平（大阪教育大学）／廣田啓次郎（関西学院大学）
Photo：日本ラクロス協会国際部・鹿内映里
