第21回関東学生ラクロスリーグ戦・男子準決勝第1試合
一橋大学[1部Aブロック1位] vs 東京大学[1部Bブロック2位]日時:2008年11月3日(祝) 15:00試合開始
場所:東京・大井ふ頭中央海浜公園第二球技場スコア
チーム 1Q 2Q 3Q 4Q Extra TOTAL 一橋大学 1 2 3 2 0 8 東京大学 3 3 0 2 1 9ゲームレポート
11月3日爽やかな秋晴れの中、大井ふ頭中央海浜公園第二球技場にて、関東学生リーグ準決勝第一試合、東京大学(以下、東大)対一橋大学(以下、一橋)の試合が開始された。
第1クォーター、まず試合開始直後の重要なフェイスオフを制したのは東大であった。そこから積極的に一橋のゴールを狙っていくが、ゴーリーセーブにより一橋の攻撃へと変わる。先取点が欲しい一橋だが、東大の堅固な守りによってゴールが奪えない。その後も果敢に互いのゴールを攻めるが、パスミスなどによりなかなか先取点を奪えない均衡した状態が続く。最初のチャンスが到来したのは一橋であった。東大のイリーガルプロシージャーにより一橋が30秒間のエキストラマンオフェンスを得る。このチャンスを生かしたい一橋だが、一橋#7AT杉田の裏から切り込んでのシュートが枠外に外れるなど、このチャンスを逃してしまう。マンダウンを守りきり、勢いに乗りたい東大だが、またもやパスミスにより攻めることができない。その後、東大のホールディングの反則により一橋のエキストラオフェンスとなり、一橋#99AT舌古が渾身のシュートを放つがポストに当たるなど、なかなかチャンスを決めきれない。この後も東大がスラッシングの反則をしてしまうが、またもや一橋は決めきれない。東大の守りを一向に崩すことができない一橋だったが、東大の反則によって得たチャンスを、一橋#7AT杉田がトップから切れ込んでのシュートでついに奪い取った。先取点を取り、このまま勢いに乗って追加点を奪いたい一橋だが、フェイスオフを東大に取られ、直後に東大#22AT対馬が右サイドからシュートを放ち、ゴールネットを揺らした。この1点は一橋の勢いを断ち切るのに十分なゴールである。勢いに乗っている東大はフェイスオフを取り、オフェンスを続ける。焦った一橋のスラッシングの反則により、東大がこの試合初めてのエキストラマンオフェンスのチャンスを得た。東大は早いパス回しからディフェンスの崩れたところを狙い、#5MF中島が確実に決めこのチャンスをものにする。つづくフェイスオフも東大が制し、東大#30AT織田が裏からの1対1で東大の3点目を決めた。流れは完全に東大のペースで第1クォーターが終わった。
第2クォーター開始早々、一橋#81MF松下が待望の追加点を決める。点差を1点と縮め逆転したい一橋であるが、1クォーターから続く東大の勢いは止めることができない。東大#9MF茂木が#14MF中村のピックを利用し得点し、さらに東大#75MF坂井が1対1で得点した。その後のフェイスオフは、一橋がこの試合で初めて制しポゼッションした。さらに東大のクロスチェッキングにより一橋のエキストラマンオフェンスになる。流れが一橋に傾くかと思われたが、東大が守りきり、流れを渡さない。このままの流れで行きたくない一橋はクォーター終了間際、一橋#99舌古が見事なシュートを決めた。点差は広がり、東大の3点リードで2クォーターが終わった。
第3クォーター、またもや東大のペースでいくかと思われたが、このクォーターは一橋のディフェンス陣が機能し、堅古なディフェンスと化した。東大は一橋を攻め立てるものの、シュートまでいくことがなかなかできない。一方、一橋のオフェンス陣はストーリングをとられるものの、一橋#7AT杉田がダイビングシュートを放ち、華麗にゴールネットを揺らす。その後、一橋はプッシングのファールにより相手にチャンスを与えてしまう。しかし、これを守りきり徐々に一橋に流れがきた。一橋#7AT杉田の裏を回ってのこのクォーター2点目の得点と一橋#99AT舌古のゴールにより流れは完全に一橋になった。このクォーターは終わってみれば、一橋は6本のシュート放ったのに対し、東大は3本であった。点差を0に戻し、流れは完全に一橋に移っていった。
第4クォーター。ついに勝敗を決するクォーターが始まった。開始直後の東大は、一橋#99舌古にこの試合3点目となる得点を許してしまう。失った流れを取り戻したい東大だが、チェイスをとられ、3クォーターから続く一橋の流れを断ち切れない。オフェンスとなり一橋はストーリングの警告を受けるものの、落ち着いて攻める一橋は#99AT舌古が確実に決め、一橋はこの試合初めてとなる2点のリードとなる。試合は決まったかに思われたが、17分54秒に東大が得点を決め、点差を1点とした。残り時間1分強のかなり重要なフェイスオフは東大が制し、得点の勢いに乗ってオフェンスをし、ついに残り時間1分を切ったところでついに同点に追いついた。その後のフェイスオフも東大が取り、東大が劇的な逆転をしたかに思われた。しかし、時間切れ。審判の笛が鳴っていたのだ。
延長戦に突入し、1回目の延長(オーバータイム)が終わり、2回目でも拮抗が続き、3回目でも一橋はブレイクも決め切れず、ついに4回目に突入する展開となった。そこでついに試合は動いた。一橋のスラッシングにより、東大のエキストラマンオフェンスのチャンスが来た。そこで東大#75MF坂井の渾身のトップからのシュートが決まった。
こうして、長い長い一戦は劇的に終わったのである。
Report:大田聖也(国士舘大学)
Photo: 日本ラクロス協会オフィシャルフォトグラファー・海藤秀満