Go To TOP PAGEInternational Lacrosse Friendship Games 2008

 第20回ラクロス国際親善試合

  大会レポート

日時:2008年6月29日(日) 11:00試合開始
場所:江別・道立野幌総合運動公園ホッケー場

女子試合:U22北海道選抜 vs 米・U23カリフォルニア選抜

U22北海道選抜vsU23カルフォルニア選抜U22北海道選抜vsU23カルフォルニア選抜

スコア

チーム
前半
後半
TOTAL
U23カリフォルニア選抜
6
4
10
U22北海道選抜
5
3
8

U22北海道選抜vsU23カルフォルニア選抜U22北海道選抜vsU23カルフォルニア選抜

得点者

U23カリフォルニア選抜
U22北海道選抜
#1 Courtney Cronin (6)
#2 武田美帆 (3)
#2 Audrey Le (2)
#3 楠美香織 (1)
#9 Mallory Singer (1)
#9 渡邉翠 (1)
#12 Olivia Rotondi (1)
#10 及川千菜美 (1)
-
#14 木村咲絵 (1)
-
#20 石黒智恵 (1)

U22北海道選抜vsU23カルフォルニア選抜U22北海道選抜vsU23カルフォルニア選抜

個人賞

U23カリフォルニア選抜
#1 Courtney Cronin
U22北海道選抜
#12 森山朋美

審判

主審
武田実穂
副審
 
梅津邦子
粕谷茜
CBO
小泉絵理

 

ゲームレポート

 快晴の中にも爽やかな風が吹く、北海道らしい天候に恵まれた6月29日。北海道立野幌総合運動公園ホッケー場にて、第20回ラクロス国際親善試合江別大会の女子試合が行われた。
 U23カリフォルニア選抜(以下、カリフォルニア選抜)に対するのは、北海道ラクロスのレベル向上を目指す活動の一環として結成されたU22北海道選抜(以下、北海道選抜)。「奪うラクロス」をスローガンに掲げる北海道選抜がカリフォルニア選抜にどのような戦いを見せるのか注目された。北海道で国際親善試合が行われるのは今回で2回目だが、女子については、海外から選手を招くのは初めてである。北海道のラクロスプレイヤーや観客にとって、北海道で海外女子の本格的なプレーを見ることができる初の機会ということもあり、会場には試合前から期待が高まる。

U22北海道選抜vsU23カルフォルニア選抜U22北海道選抜vsU23カルフォルニア選抜

 11時、ドローの笛が鳴り、ボールが宙に浮いた。ボールを奪ったのはカリフォルニア選抜。#1 Courtney Cronin選手が見事なスティックワークを見せ、ゴール前で1対2にも関わらずディフェンダーをかわし、鮮やかなシュートを決める。点を返したい北海道選抜はボールを支配し、果敢に攻めるが、シュートはどれもなかなかゴールを捉えることができない。開始6分、ようやく北海道選抜#2 武田美帆選手がシュートを決める。しかし、その2分後にはまたもカリフォルニア選抜#1 Courtney Cronin選手のシュートが決まる。さらに続くドローも、グラウンドボールになったところをカリフォルニア選抜#12 Olivia Rotondi選手に奪われて、#1 Courtney Cronin選手につながる。先の2得点が思い出されるが、今度は北海道選抜が守り切ってボールを奪い、一気にチャンスとなる。#13 堀田美樹選手がゴール裏までボールを運んだところに#9 渡辺翠選手がゴール前に走りこんでパスを受け、シュートを決める。両者譲らぬ展開に、会場は大いに盛り上がりを見せる。だが、その後立て続けにカリフォルニア選抜が2点を決め、2対4。得点者はやはり#1 Courtney Cronin選手。流れを変えたい北海道選抜は、ここでタイムアウトをとる。それが功を奏し、フリーシュートのチャンスを得たが、カリフォルニア選抜のプレッシャーの強さにゴールに近づくことができない。一度仕切り直し、ゴール前に飛び込んだ#2 武田美帆選手がパスを受け取り、シュートを決めた。1点を返されてもカリフォルニア選抜には焦りが見られない。北海道選抜のミスから確実にボールを自分たちのものにし、開始19分、#2 Audrey Le選手が得点を決める。3対5となり、追いつきたい北海道選抜は時間をかけて慎重に攻めていく。開始22分に#10 及川千菜美選手、さらにその6分後、#3 楠美香織選手がチャンスを逃さずシュートを決め、同点に追いついた。このまま前半が終了するかに思われたが、残り1分を切ったところで、またも#1 Courtney Cronin選手がシュートを決める。ここで前半が終了し、5対6。カリフォルニア選抜がリードを守りきって折り返しとなった。

U22北海道選抜vsU23カルフォルニア選抜U22北海道選抜vsU23カルフォルニア選抜

 日差しが強くなり、体力が奪われる状況の中、後半が開始される。開始直後にボールを支配したのは北海道選抜。ゴール裏でボールをキープしていた#13 堀田美樹選手が#20 石黒智恵選手のカットにパス、見事にシュートが決まった。
北海道選抜は逆転を狙いたいところだが、ここからカリフォルニア選抜の攻撃の時間が続く苦しい展開となる。しかし、ゴーリーの#12 森山朋美選手が何度もナイスセーブを見せ、会場は沸き立つ。それでも後半開始7分、#2Audrey Le選手の速いパス回しからのシュートや、開始11分、フリーシュートを得た#9 Mallory Singer選手の角を狙ったバウンドシュートは止められず、再び2点離されてしまう。北海道選抜は焦りが見え始め、守ろうとするあまりオフサイドをしてしまう。カリフォルニア選抜はこのチャンスをものにして、#1 Courtney Cronin選手が得点。6対9と更に引き離す。後半も折り返しに入り、両者に明らかに疲れが表れ、ミスによるダウンボールが目立つようになってくる。そんな空気を払拭するように北海道選抜#14 木村咲絵選手がゴール右上隅に突き刺さるようなシュートを決める。ここで流れに乗りたい北海道選抜だったが、立て続けにシュートを放つものの得点には結びつかなかった。そんな中、カリフォルニア選抜#16 Kristen Steenerson選手が右足を怪我して交代となるが、カリフォルニア選抜は動揺を見せず、確実にパスを回し落ち着いた攻撃を展開する。だが#12 森山朋美選手がまたもナイスセーブを見せ、この場面での失点を#12 Olivia Rotondi選手による1点に抑える。さらに開始28分、北海道選抜が#2 武田美帆選手が得点。これで8対10となる。ここで追いつかれるわけにはいかないカリフォルニア選抜はタイムアウトをとる。何としても得点がほしい北海道選抜だったが、カリフォルニア選抜がボールを保持し、時間は過ぎていく。オフィシャル席に終了30秒前を示す赤い旗が掲げられる中、北海道選抜がボールを捕るが、焦りのためかパスがつながらない。だが10秒前、アウトオブバンズから北海道選抜のボールになる。ゴール前にいた#2 武田美帆選手にボールが渡り、そこから#5 渡辺翠選手にパス。試合終了の笛が鳴り響く中、渡辺選手のシュートがゴールネットを揺らした。しかし、判定はノーゴール。ボールが入ったのは試合終了後とみなされた。結果、8対10でカリフォルニア選抜の勝利となった。

U22北海道選抜vsU23カルフォルニア選抜U22北海道選抜vsU23カルフォルニア選抜

 今回の試合は、手に汗握る展開で、とても見応えのあるものであった。北海道選抜は「奪うラクロス」のスローガン通り、インターセプトを狙うなど、積極的に攻める姿勢が見られた。だが、勝利を分けたものは、カリフォルニア選抜のミスの少なさ、ダウンボールへの反応の速さであったように思う。また、カリフォルニア選抜の選手はスティックワークが素晴らしく、北海道の選手にはないものを見ることができた。
結果として今回の国際親善試合は、今後の北海道ラクロスの更なる発展につながるものになったと言えるであろう。

 

*写真をクリックするとより鮮明な画像で御覧になれます。
Report:日本ラクロス協会広報部北海道地区・高野香(藤女子大学)
Photo:日本ラクロス協会広報部北海道地区次長・前田浩一

 

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