第10回ラクロス全日本クラブ選手権女子第1回戦・Sibylla対Crazy Scorpions(以下、クレスコ)が、大井ふ頭中央海浜公園第二球技場にて行われた。
試合序盤、Sibyllaは好調なスタートを切った。コートを広く使いボールを回しチャンスをつくる。裏を使いながら、#8塙妙子や#38田島理絵がスピードに乗った1対1をしかけるなど、リズムの良い攻撃を仕掛ける。一方、ミスが目立つクレスコ。Sibyllaのシュートがはずれ、クレスコがボールを奪うが、Sibyllaの前線からのディフェンスによりプレッシャーを感じたか、ミスを連発してしまう。開始早々Sibyllaに2点をとられ、クレスコは早くもタイムアウトをとった。
しかし、体制は変わらなかった。クレスコはボールを後ろにもどし、サイドチェンジをしてパスを前に運びたいが、中盤でのパスミスが修正できない。また、Sibyllaの厳しいディフェンスにも審判の笛はならない。それでもクレスコはボールを運ぶと、じっくりと攻め始める。ボールを回しながら仕掛けようとするが、Sibyllaのディフェンスに対して、中まで攻めきれない様子である。落とされたボールを拾い、リバウンドを拾い、粘りながらとにかくまずは1点を狙いたいというところである。しかし、セットオフェンスでもミスが出てしまう。裏へのパスがラインアウトになったり、1対1でボールを落とされたりしてしまう。また、Sibylla#9小山内望が好セーブを見せる。クレスコは苦しい状況となった。一方、Sibyllaはテンポの良いパス回しから#1金子麻紗子がゴール左下からウィークで軽く置いてくるようなシュートを決めるなど、3点、4点、5点と得点を重ねていった。前半終了の間際でもうSibyllaはもう1点を追加し、6-0で前半が終わった。
後半が始まってもSibyllaの怒涛の攻めは続いた。早いパス回しから攻める展開にクレスコはついていけない。後半始まって5分が経ち、Sibyllaが4点を追加し10-0。クレスコはタイムアウトをとった。タイムアウト後、Sibyllaのファールにより、クレスコにフリーシュートのチャンスがきた。シューターは#41内藤伊世。応援にも力が入ったが、シュートコースをディフェンスに阻まれ、決まらなかった。後半に比べ、クレスコはボール運ぶときに「前へ前へ」という姿勢が見え、パスでつなぎながらボールを運べているが、点数にはつながらなかった。しかし、点差が離れていても、応援の声は止まなかった。シュートチャンスがある度に強くなる声に選手も力をもらっていたのではないだろうか。
両者点数が入らない状態が続き、後半残り6分半。クレスコがファールを2本続け、フリーシュートとなり、Sibyllaはこれを2本とも決め、12-0となった。残り2分。クレスコはプレッシャーをかけるがボールは奪えない。相手のミスにより、残り30秒でクレスコのオフェンスとなる。最後の1対1を仕掛けていくが、ディフェンスにボールを落とされてしまい、得点をきめることができなかった。ここで試合終了の笛が鳴った。 |