2008年11月22日(土)青天の中、クラブチーム日本一の座をかけて東日本女子リーグ1位sibylla対東日本女子リーグ2位FUSIONが戦った。東日本女子リーグ戦では今季FUSIONはsibyllaに勝っている。今季2回目の対決となる。
試合開始早々、うまくボールを運んだFUSION#6松村のシュートがゴールを揺らした。先制点を取られたsibyllaもゾーンディフェンスから奪い、クリアーから一気にゴール前に運ぶ。そして#36服部のスピードに乗ったシュートが決まる。スコアは1-1。お互いに点数を入れ最初から両チームの熱さが伝わる。その後、sibyllaのプッシングのファールにより、FUSION#40浅井がフリーポジションからバウンドシュートを決め、1-2。FUSION1点のリード。Sibyllaはすぐにディフェンスからの速攻でsibylla#40増田のシュートが決まり、前半8分経過で2-2。早い時間に展開があった。sibyllaのゾーンディフェンスに対して攻めきれないFUSION。11m内でボールをキープできないほどあたりが強く、FUSION#34長江がロングシュートを撃つなど多彩な攻めをするが、シュートは入らない。
一方、FUSIONの激しいライドにより前にボールを運べないsibylla。得意とする速攻をなかなかつくれない。ゴール前まで運んでもFUSIONのディフェンスの戻りは早く、セットされた中でうまく攻められない。シュートを撃っても、FUSION#22中嶋のナイスセーブが続き、攻めている時間は長いのにチャンスをものにできない。
同点のまま試合は動かなかったが、前半18分にFUSIONはクリアーからゴール前まで運び、#3前島のゴール裏からの技のあるシュートで点数を決める。この1点で波に乗ったFUSIONは続けて、今季オーストラリアのラクロス留学から戻ってきた#58山田がDFを背負いながらボールをもらい、素早いターンをしてシュートを決める。ゾーンディフェンスの間をうまくついた1点だった。ここでFUSIONは2点リードする。点数が欲しいsibylla。#4清野がゴール裏から巧みなクロスワークで一瞬フリーになるも、ディフェンスに阻まれシュートは決まらない。
FUSIONはゴーリーのセーブからクリアまでが早く、#7澤田、#11徳永が一気にゴール前まで運ぶ。残り時間も30秒を切り、このまま前半終了かというところでFUSION#17川辺のスピードに乗った1対1のシュートが決まった。しかし、前半終了の笛が先でノーゴール。FUSIONの2点リードで折り返す。
後半が始まりボールを持ったsibyllaは、#4清野の体をうまく使ったシュートがはずれ、FUSIONのゴールを揺らすことができない。攻める回数はsibyllaのほうが多く、#38田島、#2山田も続けてシュートを撃つがはずれる。#8塙がフリーポジションをもらうが、#22中嶋のナイスセーブに阻まれる。両チーム得点できないまま試合は流れたが、点数を入れたのはsibylla。後半12分、#8塙がリストレーションラインからの長い1対1で、好セーブを続けてきた#22中嶋の脇を狙ったシュートが決まる。3-4、もう1点欲しいsibylla。ここでディフェンスをゾーンからマンツーマンに変える。Sibyllaのボール保持時間が長くなり、FUSIONはなかなか攻めることができない。しかし長い守りの後、ダウンボールがリストレーションラインに転がってきたところを、FUSION#3前島がうまく体を入れボールをとり、オフェンスが多い状況で速攻をしかける。sibyllaは必死のディフェンスで1度は凌いだが、1人多い状態をうまく使い、#26谷矢からの素早いパスが#6松村に入り、切れのあるフェイクでDFを抜き、フリーでのシュートがゴール右上に決まった。
残り5分で2点差。点が欲しいsibyllaは、#6大河原のインターセプトから速攻を狙うが、FUSIONの中盤でのライドにつかまり、センターを超すことができない。FUSIONは取り返したボールをそのままグラウンドいっぱい広くパスを回し、終了の笛が鳴った。
結成4年目のFUSION。今年彼女たちの試合は接戦が多く、それを勝ち進んできた強さが見えた。最後まで相手にリードされることがなく、技術だけではなくゲーム展開も上手であった。後半のボールを持った状態での2回のタイムアウトは相手をじらしたのではないか。そして試合中ずっと声を出し続けた応援団。それもFUSIONの強さになっていた。ハイスコアとは言えないが、両チームともミスが少なく、そしてディフェンスの上手な印象を受けた試合であった。
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