今春、北海道で各大学のラクロス部に入部したフレッシュマンたちを北海道ラクロスが歓迎するイベントである「さくらまつり」が実施された。
「第二回さくらまつり」の見所は、上級生達のエキシビジョンマッチの開催である。エキシビジョンマッチは、北海道を代表する選手、またこれからの北海道を引っ張っていくであろう選手が出場することもあり、開始前から、新入生だけでなく上級生や、選手も試合前からとても楽しみにしていた。
毎年のように雨に泣かされる「さくらまつり」であるが、今年も開始前から雲行きはあやしい。試合前からパラパラと降り出した雨が止む気配のない中、エキシビジョンマッチ1戦目、女子の試合が行われた。
対戦カードは、06ユース対05ユース。去年、ユース選手権で北海道6年ぶりとなる準優勝を成し遂げた05ユース。久々の仲間とのプレーに、普段自分が所属するチームでする試合とは違う表情を見せ、とても生き生きし表情も明るい。一方、06ユースは、先輩との試合であるからか緊張した表情が垣間見られる。
遂に試合開始。個々の能力が高く、技術でもかなわない05ユースに立ち向かう白ユニホームの06ユースの持ち味は、若さ。06ユースのエールは、「若い力でギャランドゥー」である。しかし、開始直後に05ユースが先制点を決め、流れは一気に05ユースに傾く。05ユースは、ゴール裏からの攻撃や、1対1での実力を見せつけ着実に点数を重ねていく。試合は、05ユースの圧倒的展開となり、06ユースはしだいに気持ちで負けていった。だが、06ユースも最後まで奮闘し、かっこいいスティックワークやナイスディフェンスを見せ20分ハーフを闘い抜いた。試合結果は、0-22で05ユースの勝利。
雨が強さを増す中、最後まで闘い続けた両チームの頑張りに、観客からは大きな拍手が送られた。
続いて行われたエキシビジョンマッチの2戦目は、男子の試合。対戦カードは、05ユース対北海道選抜。特に、北海道選抜は2ヶ月後に国際親善試合を控え、気合も十分である。
2試合目開始時間になっても降り続く雨は止むことはなく、女子に引き続き1年生は、雨の中での試合観戦となった。
序盤から白のユニホーム、北海道選抜は順調にボールをキープしていく。フェイスオフからボールをコントロールし、確実なポゼッションで攻撃につなげていく。さすが、クラブチームで活躍するベテラン選手から、学生チームを代表する選手までを選抜したチームだけあって、プレイの完成度も高い。一方の05ユースは、若さでは負けじと必死に喰らいついていく。しかし、相手の好プレイに阻まれ、なかなかボールをキープすることができない。その焦りからか、ラフなプレイが目立つようになってくる。
試合も後半に入ると、05ユースも北海道選抜を相手に、徐々に自分たちのレイスタイルを取り戻し追い上げていく。北海道選抜はベテランの貫禄からか後半も華麗なプレイが連続し、1年生からはワンプレイごとに拍手と歓声が沸き起こっていた。結果として、このゲームは北海道選抜が8-1で制した。
1年生にとっては寒い雨の中で長時間にわたる観戦となってしまったが、ラクロスの魅力が十分に伝わった熱い2試合であったと思う。残念ながら雨のため、ラクロス体験会は中止となってしまったが、1年生には、これから自分が目指すプレイスタイルを想像するのによい刺激になったであろう。これから共にラクロスをしていく仲間、北海道ラクロスさらには日本のラクロスを盛り上げていく仲間として、1年生の成長を心から応援したい。 |