穏やかな晴天の中で行われた東海学生ラクロスリーグ戦女子決勝。今年の女子一部リーグでは、過去に東海制覇を経験している南山大学、昨年の準優勝校である金城学院大学、二年連続東海制覇を成し遂げた中京女子大学の三大学の激しい上位争いになると予想されていた。しかし、各大学の力量はほぼ等しく引き分け試合が相次ぐ混戦となった。そんな中、決勝出場を決めたのは、南山大学(以下南山)と今年一部昇格をしたばかりの名古屋大学(以下名大)であった。
決勝は、試合開始5分、名大#28片桐の1対1からの華麗なシュートで幕を開けた。両チーム激しく攻め合ったが、ゴーリーのナイスセーブが続き、なかなかシュートが決まらない。均衡状態を打ち破ったのは、前半20分であった。慎重にパスをつなぎ始めた南山は、名大のディフェンスの一瞬の隙をつき、#29高橋のシュートでなんとか同点に追いつき、またたくまに前半が終了となった。
後半、名大は再び#28片桐の1対1を基点に攻め点を重ねるが、ファウルや細かいミスが続き次第に南山ペースとなっていった。焦る名大、対する南山はそこにつけこむように一挙に攻めあげ、逆転に成功した。このまま試合が終了すると誰もが思い始めた空気の中、名大だけは違った。試合終了1分30秒前、名大#28片桐が執念の1対1で遂に同点に追いつき、サドンビクトリーへ突入した。
このまま名大の勢いが優勢かと思われたが、サドンビクトリーは名大の遅延行為により南山ボールから開始された。これがきっかけで南山は勢いを吹き返し、開始2分、南山#14石黒からゴール前へ切れ込んだ#58久野へフィードが渡り華麗に決勝点を決めた。
目の前のチャンスを確実にモノにした南山、そして最後まであきらめず粘り強く戦い続けた名大。両チームのラクロスは見ている者を魅了する非常にレベルの高い好ゲームであった。 |