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第20回関東学生ラクロスリーグ戦・男子準決勝第1試合

日本体育大学 [1部Aブロック1位] vs 東京大学[1部Bブロック2位]

日時:2007年11月17日(土)15:00試合開始
場所:東京・大井ふ頭中央海浜公園第二球技場

日本体育大学vs東京大学日本体育大学vs東京大学

ゲームレポート

 11月17日、朝からすっきりしない曇り空の下、大井埠頭中央海浜公園第2球技場において、慶應義塾大学を破り勢いに乗り、全勝で進出となった男子1部リーグAブロック1位の日本体育大学(以下、日体)と、早稲田大学には敗れたものの他校を圧倒する戦いを見せた男子1部リーグBブロック東京大学(以下、東大)による第20回関東学生ラクロスリーグ戦準決勝戦が行われた。

日本体育大学vs東京大学日本体育大学vs東京大学

 1クォーター、開始早々、日体がフェイスオフを制し華麗なパス回しを展開させていく。そこからディフェンスを動かし、積極的にシュートを狙っていた。早速、日体#89大伴の弾丸シュートが決まり一点目を挙げる。その後のフェイスオフも日体が制し攻撃の手を緩めない。一方、東大のディフェンス陣もそれに必死に食らい付いて追加点を許さない。東大もポゼッションを奪い、丁寧にパス回しを展開しゴールを狙うもなかなか一点目を叩き出せない状態が続く。クォーターの半分に差し掛かり、東大#45藤田がスラッシングとなり、日体のエキストラマンオフェンスとなる。このピンチにも東大のゴーリー#8木瀬名のセーブによって、ピンチを切り抜ける。このピンチを乗り切った東大は、落ち着いたパス回しからディフェンスの間を掻い潜り、#30織田がシュートを決め、東大が同点に追い付く。さらに日体のゴーリー#2押田がポジションを外した隙に、東大のディフェンス#19大胡の超ロングシュートがゴールに見事に入り、2点目を決める。すかさず日体はタイムアウトを入れて間を空ける。その直後、東大#26伊丹のイリーガルボディチェックにより、またしても日体のエキストラマンオフェンスとなるも、得点を許さず1-2で東大の1点リードで1クォーター目を終えた。この時点では、1点差を争う競った試合が今後も展開されるだろうと予想していた。

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 2クォーター、夕日が差してきて両者の選手を明るく照らし出していた。フェイスオフはまたしても日体が制し、#9早舩のミドルシュートですぐさま同点に追い付く。点を取られてもすぐに取り返す日体の集中力の高さを感じることができた同点打でもあった。そして一瞬の躊躇も見せずに、日体#9早舩からの裏からのフィードで#49田中が決めて一気に逆転に成功する。日体に流れが傾いてきたところで、東大がタイムアウトを入れた。しかし、日体の流れは止まらない。#89大伴がディフェンスに押し込まれながらも本日2得点目となるシュートを決めて、4-2とした。さらに、#9早舩も内に入り込み、大伴に続いて2得点目となるシュートを東大ゴールに突き刺した。5-2となり、差がどんどん広がっていった。しかし、日体#11安藤のプッシング、#82出山がスラッシングとなり、東大のエキストラマンオフェンスが続いた。ここで差を少しでも縮めたい東大だったが、この好機を生かせなかった。一方、日体は#4藤平がシュートを決め、日体の得点が6点となる。その後、東大は立て続けにシュートを狙われるも、追加点は許さなかった。しかし、セーブをしてクリアに運んでいくも、パスカットをされて日体にボールが回ってしまう展開となり、少しずつ東大に焦りの色が見え始めていた。差を広げたくない東大は、タイムアウト後、ポゼッションが続き、#9原が裏から切り込み3点目を決める。この勢いに乗っていきたいところだが、#9原がスラッシングをしてしまい、マンダウンディフェンスとなってしまう。チャンスを得た日体は、東大ゴールを襲い掛かるも、セーブをされてブレークを狙われてしまう。しかし、ここでも日体の厚いディフェンス陣の前にショットへ持ち込めず、6-3と日体の3点リードのまま2クォーター目を終えた。焦りが見え始めた東大は、いかにして建て直し逆転へと繋いでいけるか、また東大より圧倒的なシュート数を撃ち込み、2クォーターで5点を挙げた日体はこのリードを守りきることができるか、後半戦も楽しみである。

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 3クォーター、後半戦に入るもフィジカル面の衰えを感じさせない日体は、#35野口がクリース付近に来たボールに合わせて7点目を決める。歓喜のバク宙を決め、観客席のボルテージは最高潮に上がる。さらにフェイスオフ直後も、#9早舩からのパスから#35野口が決めて8点目を挙げ、東大の付け入る隙を与えなかった。東大は慎重に狙いに行くが、逆手に取られてしまい、#6吉江がホールディングしてしまう。日体のエキストラマンオフェンスとなってしまい、主将の#19水田がミドルシュートを決めて9点目となる。その後も、#11中村がホールディングになり、東大のマンダウンディフェンスの状態が続く。しかし、日体のゴーリー#2押田がポジションを外している隙に、東大#53本田がロングシュートを決めて4点目を挙げる。しかし、得点を決めた#53本田がスラッシングをしてしまい、依然として不利は状態が続く東大ではあったが、根性を見せた。東大#9原は裏からのフィードを伺いつつもクリース付近に切り込み、5点目を挙げる。ジリジリと東大の反撃が始まった。1対1や、裏からのフィードを果敢に攻め立て、日体ディフェンスを揺さぶっていった。そして、#75坂井が日体ディフェンスを掻い潜り6点目を挙げる。ついに3点差まで詰め寄ったところで3クォーターを終えた。2クォーターに続き、シュート数が多い日体ではあるが、13本を撃って3得点である。一方、ショット数が少ない東大だが、5本を撃ち3点を決めた。シュート数に対して決定率が良い東大は、いかにしてひとつひとつのチャンスを生かして日体に追い付き追い越すことができるかが見物である。日体は2クォーターから続いているリードを守りきることができ、さらに点差を広げることができれば、決勝に向けての大きな弾みになるだろう。ついに運命の4クォーターが始まる。

日本体育大学vs東京大学 4クォーター、今までフェイスオフは圧倒的に日体が勝っていたが、ここでは東大が競い勝つ。ポゼッションを奪い、さらに日体#35野口がオフサイドになりいきなりチャンスが訪れる。東大#45藤田がディフェンスのスペースを衝いてシュートを撃ち、7点目を決める。着実にポゼッションは東大が優位に変わっていき、積極的にシュートを撃っていく。一方、焦りからか、日体#31黒子がスラッシングをしてしまう。ここから畳み掛けたい東大ではあったが、得点を重ねることができず、試合終了まで刻々と迫っていた。しばらく得点を挙げられなかった日体は、#35山田のパスから#49田中が中に押し込み、貴重な10点目を決める。4クォーターも半分を過ぎ、もう後がなくなってきた東大だったが、日体の#15小林のスラッシングと#37安養寺の連続でのファールが続き、これ以上ないチャンスを得た東大であった。しかし、果敢に攻めるもシュートが入らず差を縮めることができなかった。得点を守りきりたい日体と、とにかく得点を挙げたい東大、両者共に残り少ない時間の中クリアでのパスミスやシュートが決まらないなど、焦りが顕著に表れていた。終了間際に見せた東大の攻めも叶わず、試合は幕を閉じた。10-7で日体が東大を破り決勝へと駒を進めた。

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 女子と共に決勝へと駒を進めて23日にはリーグ戦で接戦の末、競り勝ちした慶應義塾大学と対戦する。2クォーターで見せた圧巻の得点力は、決勝の舞台でも発揮できるかが非常に楽しみである。ただ、4クォーターではなかなか追加点を奪えず焦りも見えていたため、後半に続いても強豪に対し、いかに自分達の攻めのラクロスができるかが決勝に向けて大きく問われることになるだろう。また惜しくも敗れてしまった東大ではあるが、2クォーターからは常に追う立場になりつつも、積極的に攻める姿勢を失わずに諦めないことの大切さをプレーから感じ取ることができた。この諦めないことの大切さという「感動」を私達に与えることができた東大は、来年のリーグ戦ではさらなる「感動」を私達に与えてくれるだろう。試合終了後の両チームの健闘を称える握手や抱擁を見てスポーツの素晴らしさ、ラクロスの素晴らしさを感じることができた。

 

Report:鈴木拓海(玉川大学)
Photo:日本ラクロス協会国際部・鹿内映里


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