2007年11月23日、秋晴れの駒沢公園第二球技場にて、第20回関東学生ラクロスリーグ戦の決勝戦が行われた。女子は、4年ぶりの関東学生リーグ王座奪還を目指す日本女子体育大学と、初優勝を狙う日本体育大学の対戦となった。
両チームが先制点を狙いゴールに向かっていく中、最初のシュートを決めたのは、日本体育大学であった。日本女子体育大学のセンターでのファールにより、ボールを奪った日本体育大学は、速いクリアーでゴール付近までボールを運び、#94亀入陽子選手の左下からの1対1により先制点を決めた。その後、日本体育大学#6山田愛選手から#73高橋えり選手へのアシストが通り2得点目、#15杉本美歩選手からのアシストに#6山田選手が合わせ3得点目とコンビプレーが光り、開始10分で0-3と日本体育大学がリードした。
このまま日本体育大学の得点が続くかと思われた矢先、ボールを持った日本女子体育大学#89目黒奈緒美選手が安定したスティックワークを見せ、DFを交わしボールをゴール裏まで運び、#6石川晴美選手へのパスから石川が1対1を決め、1-3と日本体育大学の連続ポイントを阻止した。しかし90秒後、日本女子体育大学のミスから、日本体育大学#15杉本選手がゴールを狙い、きっちり物にすることによって、1-4と点差を広げた。その後、果敢にシュートを撃ってくる日本体育大学に対し、日本女子体育大学のゴーリー#66箕輪かおり選手がセーブを続け、日本体育大学に得点を許さなかった。一方、日本体育大学のゴーリー#26二村美穂選手もフリーシュートを止める等、点差を縮められることを阻止してきたのだが、日本女子体育大学#22鎌田ゆい選手にゴールを許し、2-4とした。しかしまたもや90秒後、日本体育大学#73高橋選手からのアシストが#63松尾智子選手へと入り、2-5と引き離し、日本体育大学が意地を見せつけ前半が終了した。
後半開始後、試合はすぐに動き始めた。ドローをきれいに取った日本女子体育大学は、ゴールを狙いつつチャンスを見計らい、開始1分で#6石川選手が今試合自身2得点目となるシュートを決め、3-5とした。続いて、日本体育大学#6山田選手と#91関谷智実選手のコンビプレーや、日本女子体育大学#19矢田部ルミ選手の得点により、開始8分で4-6の2点差となった。その後、両チーム共にゴールを狙うものの、どちらもゴーリーに阻まれ、15分間お互い一歩も引かず、粘りの展開を見せた。そんな中、日本体育大学ゴーリー#26二村選手がボールフォローのためクリース外に出た隙に、ゴール前にいた日本女子体育大学#12若杉優子選手にアシストが入り、試合終了まで2分を切った段階で、5-6と1点差まで迫った。試合終了のホイッスルが鳴るまで、日本女子体育大学はシュートを放ち続けたが、日本体育大学ゴーリー#26二村選手のファインプレーにより、ネットを揺らす事はなかった。
試合終了のホイッスルが鳴ると同時に、日本体育大学の選手、ベンチ、応援席から大きな歓喜の声が上がった。そして会場全体が、両チームに対する温かい拍手に包まれた。今回、勝利の女神は日本体育大学に微笑み、彼女らを初優勝へと導いたのだが、対戦相手の日本女子体育大学の後半の追い上げによって、会場全体を興奮の渦へと巻き込んだ。関東学生リーグの王者を決定するに相応しい試合だったと言えよう。 |