日時:2007年12月9日(日) 11:00試合開始
場所:東京・江戸川区臨海球技場女子準決勝戦: 日本体育大学(関東学生1位) vs NLC SCHERZO(クラブ2位)
ゲームレポート
昨日の熱戦から一夜明け、冬晴れの日差しが照りつける中、決勝の舞台に立つと意気込みを語ってくれたNLC SCHERZO(以下、NLC)と負ける気がしない、全員で戦うところを見て欲しいと勢いをみせる日本体育大学(以下、日体)の戦いが始まった。
試合開始から20秒、日体の勢いを象徴するかのような展開をみせる。クリース際で裏からのパスをうけた#73高橋えり選手が素早い動きでバウンドシュートを決めた。その後は、両チームとも固いDFをみせ、奪われては奪い返す展開となり、なかなか得点へと結びつけることが出来ないまま8分が過ぎた。しかし、NLC #10井倉涼子選手がクイックシュートを決め、同点としたのをきっかけに、入れられては入れ返す展開となる。日体が中盤でのボールの奪い合いを制し、裏からのパスを受けた#63松尾智子選手が得点を決めると、その2分後、NLCは日体のミスを突きボールを奪い、裏からのパスを受けた#19伊能直子選手が試合を振り出しへと戻す同点シュートを決めた。しかし、その3分後、日体ゴーリー#26二村美穂選手からDF、中盤への速いパス回しを受け、#94亀入陽子選手が中盤から足でボールを運び、力強いシュートを決めた。これにより、3-2の日体リードで前半を終えた。
後半、自分たちに流れを引き寄せようと両チームとも強い当たりをみせる。そんな中、先に得点へと結びつけたのは日体。ゴール前でNLCのDFによって落とされたダウンボールを獲り、#94亀入陽子選手が本試合2得点目となるゴールを決めた。なおも日体は攻めのDFをみせるが、NLCへのファールを犯してしまう。このチャンスをNLC #10井倉涼子選手が右裏からの1対1で確実にものにし、日体へ1点差へと迫る。しかし、1分も経たないうちに、日体#73高橋えり選手が1対1で切り込み得点を決め、2点差へと戻した。日体の気迫を感じる展開である。
ここからは、後半序盤から強い当たりを続けてきたことによる疲れからか、両チームともロングパスの量が増え、パスミスやインターセプトによりボールが定まらない時間帯が続く。終盤、日体は遅攻へと切り替え大きくパス回しをしながら得点のチャンスを窺っていた。一方のNLCは、チェックやパスのインターセプトなどにより日体からボールを奪うも、なかなかセンターラインを越えることが出来ない状態が続いた。
このまま大きな展開はなく、5-3で日体勝利で試合終了のホイッスルが鳴った。よって、日体が決勝の舞台に立つこととなった。勝利が決まった瞬間、日体の応援席からは大きな歓声があがった。
試合後のインタビューで日体の主将#00勅使川原亮子選手は「本当に嬉しいです。」と涙を流しながら語っていた。この試合への強い思い入れを感じる。
16日の決勝戦でも選手、ベンチ、応援が一体となった日体らしい全員ラクロスを魅せて欲しい。どのような戦いになるのか今から楽しみである。
Report:齋藤絵里(東京家政大学)
Photo:日本ラクロス協会オフィシャルフォトグラファー・海藤秀満