冷たい風が激しく吹きつける中、舞洲運動広場球技場(芝面)で全日本選手権1回戦が行われた。念願の全日本選手権への切符を手にし、チーム一丸となって練習に打ち込んできた関西学院大学(以下、関学)対、今年も去年に続き2年連続でこの地に降り立ち連覇を狙うMISTRAL(以下、MIS)の戦いとなった。
試合開始のドローを制したのはMIS。そのまま勢いに乗り開始30秒で#46長岡が先制点となるシュートを撃ち込んだ。そのまま前半の流れをつかんだMISは、巧みなスティックワークで大きなサイド展開や経験豊富で鮮やかなシュート技術で観客を沸かせた。徐々に関学との差を広げていくが、10分、激しいチェックによりイエローカードを立て続けに2枚出される。しかし、それに萎縮することなく、1対1による速攻且つ相手の隙をチャンスにかえる攻撃で点を重ねていく。それに対して関学は、速攻にも対応した機敏な動きやゴール裏までの粘りのディフェンスで相手を翻弄させ細かく的確なパス回しでボールを運んでいくが、ゴール前でのMISの厚いディフェンスの壁に阻まれてなかなか1点が決まらない。苦しむ関学に対し、残り1分まで攻め続け#16竹野谷がシャベルシュートを決めたところで、ホイッスルが鳴り7-0と、MISのリードで前半終了となる。
後半もMISの勢いは止まらず、先制点を#12上井が決めた。前半とは違う攻撃パターンでゆっくりと攻め始め、着々と点を重ねていくMISに対して少しでも追い付きたい関学は 、インターを狙い、グラウンドボールを制し自分たちのペースに持ち込み始めた。そして、MISが少し余裕を見せ始めたのを見逃さなかった。23分、主将の#75若井のシュートがゴールネットをゆらし、声援が沈みかけていた関学の応援席のボルテージが一気に上がった。勢いを取り戻した関学はここから怒涛の反撃が始まる。焦りを見せ始めたMISは細かくパスを繋ごうとするが、パスミスが目立ち始め相手のペースを崩すことが出来ず、更なる追加点を許してしまう。追加点を決めた#24山本がここにきて息を吹き返し、ホイッスルが鳴るまで攻め続けたことにより、残り2秒で渾身の1点を決めたが反撃及ばず、12-3で試合終了となった。
今日の試合では、学生リーグではなかなか見ることが出来ないサイドチェンジやダイナミックなパス回しでプレイの幅広さを見せてくれた。今日、連覇への道を一歩進んだMISは、明日の準決勝でも巧みなプレイで観客を魅了してくれるだろう。 |