冬本番のような凍てつく寒さの中、第17回関西学生ラクロスリーグ戦ファイナル3決勝が長居球技場で行われた。
今年度リーグ戦で全勝を収めた同志社大学(以下、同志社)、対ファイナル3決勝初出場となる大阪国際大学(以下、大国)の試合である。どちらも今シーズン良い試合を繰り返してきたチームであり、白熱した試合が予想される。
試合開始からドローはダウンボールで始まり、大国がボールを制した。開始2分で大国が緻密なパス回しを経て、#1山本によるシュートで会場は暖まった。その直後のドローをセンターの#22青木が自ら取り、勢いに乗った1対1によるシュートで試合は振り出しに戻る。白熱し始めた試合は、ターンオーバーが何度も続き苦しい展開となる。しかし、その流れを止めたのは同志社#10浅井と#35前田の連続したシュートである。2点差を縮めたい大国はダウンボールからシュートへと繋げ、見事点差を1点に縮めた。その後も大国にシュートのチャンスが多く巡ってくるが決めることが出来ない。同志社は確実にシュートチャンスを点へと繋げラスト1分で2点を上げ、5-2で前半終了となる。
後半のドローはスローへとなり、ボールを取った同志社が華麗にパスを回し#24中北が開始1分でネットを揺らした。その後も同志社は勢いを増し、点差は5点差に開いた。食らいついていきたい大国は正確にパス回しを続け、シュートのチャンスを狙う。ここぞというところで活躍を見せる#1山本がここでも貴重な1点を決めた。その後両チームのパス回しによる攻め合いが続き、時間が過ぎていく。その流れをものにしたのは、またも同志社。3分で3点を入れる同志社の猛攻撃により10-3へと大きく試合は展開していった。大国はボールを持つ時間も多く、追いつこうと果敢に攻めるが得点へと繋がるプレーが見られたのはラスト3分であった。両チーム残り少なくなる時間の中で落ち着いたプレーから一変激しいダウンボールやターンオーバーが続く。会場が驚きと興奮で盛り上がり始め、同志社#22青木が点を決める。しかし、大国も負けずにダウンボールを制し#47森本へと綺麗にパスが回り1点を奪い返す。これで試合終了かと思われた残り35秒で同志社の速攻で#10浅井がこの試合の最終点となる12点目を決めた。
両チームのDFは同じゾーンの形を取られており、勝因は同志社ATの勢いのある1対1ではないだろうか。パス回しやボール保持時間では大国も負けていないが、点へと繋げる同志社の勢いが彼女たちを優勝へと導いた試合であるように思えた。この勢いを止めることなく、全日でも大いなる活躍を期待したい。
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