2005年11月23日、多くの観衆が見つめる中、長居球技場にて、第16回関西学生ラクロスリーグ戦ファイナル3決勝、関西3連覇を狙う武庫川女子大学(以下、武庫女)対準決勝の死闘を勝ち抜いた関西学院大学(以下、関学)の試合が火蓋を切って落とされた。
前半、ドローを制したのは武庫女。試合開始早々、武庫女#35和田が1対1を仕掛け、ゴールを狙いフリーシュートで先制点を得る。続けて#35和田が何枚ものディフェンスを難なく交わし、3分で追加点を挙げる。更に武庫女#2篠田が裏からの1対1で3点目を上げ3-0。ここで1点を返したい関学。7分、関学#22伊藤が1対1でファールを誘い、パワーシュートで待望の1点をもぎ取る。しかし武庫女も怯むことなく、連続で4点を挙げ7-1と一気に点を引き離す。関学もゴール前までボールを運ぶものの、物にできない。しかしラスト2分、関学#22伊藤の2点目を皮切りに速攻などでシュートチャンスを作り、7-4と3点差まで追いついたところで、前半終了。
後半開始30秒、関学#22伊藤がフリーシュートで1点決めるも、直後に武庫女#27古田に1点を許す。しかし得意の1対1で関学#22伊藤がフリーシュートを決め、8-6。その後、武庫女#27古田によるシュート、#35和田の裏からの走りこんだ角度の無いシュートにより10-6と再び関学を突き放す。タイムアウトによりペースを取り戻した関学#22伊藤のフリーシュートで、10-7。しかし武庫女のAT陣も負けじとスピード感溢れる攻めで一気に3点を追加する。もう1点も許せない関学。関学#22伊藤を筆頭に、時間の無い中、キレのある1対1などで確実に点を決めていき、13-12と1点差まで持ち込む。ラスト1分、なんとか追加点がほしい関学。ここで守りきりたい武庫女。観衆が息を呑んで見つめる中、最後のドローを制したのは武庫女。落ち着いてボールを回す武庫女に対し、関学ディフェンス陣も果敢に強い当たりでボールを奪い返そうとするも、試合終了のホイッスルが会場全体に鳴り響いた。
歓喜に沸く武庫女、失意に沈む関学。対照的な両者から1点の重みを感じさせられ、最後の最後までどちらに勝利の軍配が挙がるか、目が離せない試合だった。来月行われる全日本選手権での両者の活躍を期待したい。
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