2005年12月10日、舞洲運動広場球技場にて行われた、第16回ラクロス全日本選手権大会は、関西3連覇の強さを誇る武庫川女子大学(以下、武庫女)対、東海地区悲願の初優勝を果たした中京女子大学(以下、中女)の戦いとなった。
まずドローを制したのは武庫女。開始早々#72松浦のフリーシュートであっさり先制点を得る。さらに#35和田が1対1から2得点を追加し、3-0。ここで1点を返したい中女はタイムアウトをとり、互いに士気を高める。その直後の5分、勢いづいた中女は一気に攻めあがり、#57森が裏からのフィードで1点を返す。しかし再び武庫女が流れをつかみ、#32盛林が裏からの1対1、相手DFを置き去りにした#35和田のシュートで追加点を重ね、5-1。巻き返しを図る中女は、#53河合が#52のアシストによりシュートを決め、中女の応援席は歓声をあげる。さらに果敢に攻める中女であるが、武庫女の強いDFに苦戦し、パスをうまくつなげることができない。その間武庫女が主導権を握る。#35和田はゴール裏からの1対1において利き手の左手でシュートを繰り出し、また#27古田は速攻から何枚ものDFをかわしてのシュート、そして厳しいライドで奪ったボールをつないでのシュートで2点を連取し、8-2の武庫女リードで前半を折り返す。
後半が始まってからも武庫女の勢いは止まらず、相手のファールを誘った#35和田はフリーシュートを決め、続いて#50徳岡は右上からスピード感溢れる1対1で中女ゴールを揺らし、10-2。だが中女は粘りのDFや、グラウンドボールへの執着心を見せ、一歩も引き下がらない。中女#1千葉も何度も好セーブを繰り返し、反撃の機会を窺う。そんな中今回の注目選手である中女G#33片田が1対1で武庫女ゴールを割り、見事に1点を返して喜びを爆発させる。さらに追加点を奪いたい中女は攻め続けるも、武庫女の厚い壁をなかなか割れず、武庫女は速攻から裏をとり、またそれによって得たフリーシュートを確実に決め、立て続けに3点を重ねる。さらに19分にはキレのあるプレイが光った武庫女#35和田の本日6点目となるシュートが決まり、14-3。終了間際には中女の意地の攻めも見られたが、無情にもホイッスルが鳴り響いた。
中女の挑戦者としての底力と、武庫女が関西王者としてのプライドがぶつかり合った熱い試合だった。この戦いを制した武庫女が、目標の「日本一」への次のステップとなる準決勝への切符を手に入れた。
|