Go To TOPPAGEJapan Lacrosse National Championships 2004

 

 

第15回ラクロス全日本選手権 男子決勝戦
VALENTIA(クラブ選手権1位) vs 慶應義塾大学(関東学生1位)



日程 2004年12月19日
会場 江戸川区陸上競技場
開始時間 14:00

−■試合結果−
チーム 1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
VALENTIA 10
慶應義塾大学

−■得点者−
VALENTIA 慶應義塾大学
#10 MF 末木 信丈(2) #3 AT 堀池 瞬(3)
#17 MF 大江 晃一郎(2) #4 AT 鈴木 庸之(2)
#4 DF 山中 英範(2) #47 MF 鈴木 健介(1)
#91 MF 高橋 浩平(2)   
#1 AT 相澤 清之(1)  
#16 AT 丸山 克也(1)  







−■ゲームレポート−


師走の寒空の中、全日本選手権大会決勝、VALENTIA(以下、VALE) 対慶應義塾大学
(以下、慶應)の試合が行われた。


第1Q
試合開始後3分、慶應#3 堀池瞬がゴール裏からのフィードから先制得点をあげた。

その直後、慶應のファウルによりマンダウンディフェンスとなってしまうが、これを耐える。
慶應のポゼッション時間も長く、序盤は慶應ペースかと思い始めた9分に慶應がパスミス。
そのこぼれ球をVALE#4 DFの山中秀範がスクープしそのままブレーク。ロングスティックを
豪快に振り下ろし、慶應のゴールネットを揺らした。このショットには観客も度肝を抜かれた。


 VALEはこのゴールで活気付き、一気に攻めに転ずる。

 フェイスオフ時の慶應のファウルで、VALEのポゼッショ
 ン時間も長くなったのも相まって、10分、12分、16分、19
 分とVALEのゴールのラッシュとなった。










第2Q
1Qで思うようにフェイスオフでポゼッションできなかった慶應がここで息を吹き返す。
2Q始めのフェイスオフでポゼッションすると、そのままVALEの様子を伺いつつボールを
キープする。
VALEのプレッシャーディフェンスをかい潜りながら、4分に慶應#47 鈴木健介がゴール裏
からのフィードを貰いシュートを決め、5-2。

 11分には慶應のエキストラマンオフェンス中に、またもVALE
 がテクニカルファウルを犯してしまい、VALEはツーマンダウン
 となってしまう。
 この慶應のエキストラマンオフェンスは失敗に終わってしまっ
 たが、慶應はそのまま波に乗る。

 14分に慶應#4 鈴木庸之が1対1からバックハンドでショットを
 決める。これには観客席から歓声が沸いた。






対してVALEもミドルシュート、ブレークからのシュートを放つものの、いずれも慶應#1 大塚基幹の
スーパーセーブにより阻まれてしまう。

前半を5-3で折り返すことになったが、慶應に来ているこの波、どこまで乗っていけるのか後半が見
物である。


第3Q
3QからVALEは、マンツーマンディフェンスからゾーンディフェンスへ変えてくる。
ここでVALEは慶應の流れを止めておきたい所であったが、なかなか止める事が出来ない。


 5分にはゴール裏から慶應#4鈴木庸之が#3堀池瞬に
 フィードパスを出しシュートを決め5-4。
 その直後7分には、VALEのスラッシングにより、慶應は
 2分間のエキストラマンオフェンスのチャンスを得る。

 慶應はそのチャンスをまたも#4鈴木→#3堀池のパターン
 でVALEのゴールネットを揺らし、ついに5-5の同点に追い
 着く。






ここでクラブチーム王者VALEのPRIDEに火がついた。
12分、VALE#91 高橋浩平が1対1から無理やりゴールにねじ込み6-5。
直後13分にも点数を重ね、2点差。

その後は両チームとも素晴らしいディフェンスを展開し、一歩も譲らない状態が続いた。

しかし、この辺りから今まで見られなかった慶應のパスミスが出てくるようになる。



第4Q
4Q開始3分、慶應がインターフェアランスとスラッシングによりツーマンダウンとなってしまう。
この大チャンスにVALE#10 末木信丈がきっちりと決める。

しかしその直後、慶應もエキストラマンオフェンスでチャンスを得るものの、再三VALEのゴー
ルを脅かすが、なかなか得点には結びつかない。

そんな中、またも慶應#4 鈴木庸之がバックハンドでショットを決め8-6の2点差に追い着く。





しかし、VALEは焦ることは無かった。

逆に時間が少なく焦った慶應は15分に慶應にとってかなり痛いパーソナルファウルを犯してしまう。
これをまたもやVALE#10 末木信丈が点を決める。

19分にVALE#16 丸山克也がゴールネットを揺らし、慶應にこの試合の引導を渡した。


 VALENTIAが2年ぶりに王者に返り咲いたわけだが、この
 チームはシーズン当初からチーム作りに難がある等、苦
 しい展開を強いられてきた。

 しかし、クラブチームには珍しい平日練習を取り入れる等、
 かなりの努力をしてこの試合に照準を合わせてきた。

 そして慶應も、学生リーグ戦で千葉大学に敗戦を喫し、シ
 ーズン途中でありながら戦術を抜本的に見直す等、日本一
 の目標に向けて努力をしてきた。



この試合は、両チームの今シーズンに賭けたあらゆる努力の結晶に値するものであり、観客を大いに魅了
した内容であった。それは、試合終了後の観客からの惜しみない拍手の大きさが証明するものであった。


来シーズンは、この試合をベースに、日本ラクロスのレベルアップ繋がる、より一層ハイレベルかつエキサ
イティングなゲームが数多く展開されるのを期待したい。







         Text:日本学生ラクロス連盟東日本支部 広報委員会メディア班・布川 大祐(明星大学)
                        Photo:日本ラクロス協会広報部「.Relax」編集部・小城崇史

                                                     
                               





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