【前半】
11月21日、第6回全日本クラブ選手権決勝戦・WISTERIA対MISTRALの試合が、大阪・金岡陸上競技場において開催され、7-5でMISTRALが勝利、全日本クラブ選手権で4年ぶり2度目の優勝を果たした。
今期公式戦において2度対戦しているWISTERIA対MISTRAL。いずれもWISTERIAが勝利しているが、全日本クラブ選手権決勝戦でもWISTERIAが勝つのか、あるいはMISTRALが勝つのか注目の集まる一戦となった。
前半開始1本目のドローを獲ったのは、白色ユニホームのWISTERIA。グランドに落ちたボールを♯50益子友美が拾い、そのまま1対1をしかけゴールを狙った。MISTRALゴーリー♯00百合本綾のセーブにより先取点にはならずクリア。ゴーリー百合本は、その後もファインセーブを繰り返し、WISTERIAの速攻を封じ込めた。前半3分、先取点を決めたのは、紺色ユニホームMISTRAL♯12上井華奈。上井のシュートを皮切りに、MISTRALは9分に♯16竹野谷真理、12分に♯9今井幸子がそれぞれ1点を決め3-0とWISTERIAをリードした。WISTERIAのタイムアウト後、前半14分。ようやくWISTERIA♯39小林絹江が1点、続く23分に♯9キャプテンの川辺美穂子が1点を決め、WISTERIA が3-2とMISTRALに迫った。このままWISTERIAが追いつくかと思われた24分、MISTRALのタイムアウト後、MISTRAL♯19大河内麻美が、ゴール裏からの1対1で得点、4-2でMISTRALがリードのまま前半を終えた。
両者の固いディフェンスは、ボーラーを11mファン内に寄せ付けなかった。得点は、ゴール裏からの1対1でいかに角度のない位置からシュートを撃てるかで決まった前半戦だった。
【後半】
前半を2点リードで折り返したMISTRALは、後半3分、♯41鈴木直子による先取点により5-2、WISTERIAとの差を広げた。MISTRALが勢いに乗るかと思われた直後、後半4分、WISTERIA♯73大井香織が、ゴール裏からの1対1でゴーリー頭上へシュートを撃ち込み5-3とした。さらに後半6分、MISTRALのメジャーファールからWISTERIA♯39小林絹江にフリーポジションが与えられ、これを小林が落ち着いて決め5-4、MISTRALに迫った。後半12分、これ以上の失点を食い止めたいMISTRALに手痛いハプニング起こった。WISTERIA♯9川辺のシュートモーションに入ったクロスが、そのまま、ディフェンスをしていたMISTRALキャプテン♯30矢本万理の鼻を直撃した。(矢本は、その後、鼻を骨折していると診断された)。矢本の退場により、ディフェンスの要を失ったMISTRAL。WISTERIA優位に試合が運ばれるかと思われたが、MISTRAL♯12上井がフリーシュートを決め、6‐4と再び得点差を2点に広げた。このフリーシュートは、WISTERIAゴーリー♯42藤田真樹子がメジャーファールを犯したことから与えられた。イエローカードまで出、ゴーリー藤田は11mハッシュに下げられた。空になったゴールに#12上井が落ち着いてシュートを決め、矢本のいなくなったMISTRALを盛り上げた。挽回したいWISTERIA。後半13分に、ドローを取った#39小林がそのまま速攻でゴールに向かい、正面からワンバンでシュートを撃ち得点。6-5とMISTRALとの差を縮めた。
その後、両者がターンオーバーを繰り返し、中だるみとも思える時間が過ぎたが、後半残り2分、WISTERIAがMISTRALゴールを脅かし始めた。あと1点をWISTERIAが決めたら延長戦になる。オフィシャルも観客も延長戦の準備を始めた残り30秒、WISTERIAからMISTRAL#18上林梨沙がインターセプトし、MISTRALボールにした。「ゴールを割らせない」という意気込みが、MISTRAL全体に広がっていた。
残り10秒、MISTRALゴーリー百合本のファインセーブからクリア。攻めの態勢だったWISTERIAがすぐに守りに戻れず、全くのノーマークでゴール前にいた#12上井にボールが渡り、本日3点目となるシュートを♯12上井が決め7-5とし、MISTRALの勝利を確かなもとした。
試合後、本日、大事なところで得点したMISTRAL #12上井はMVPに選ばれた。
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