世界ラクロス vs 日本体育大学


Game Report
 
 2003年6月28日。全23大学が参加した今大会の王者を決める日がとうとうやってきた。
結成九年目になる世界ラクロスクラブ(以下、WLC)、去年惜しくも予選敗退した日本体育大学(以下、日体)。
どちらが優勝を手にするのだろうか。

 降りしきる雨の中、30分遅れての試合開始となった。足場が悪いせいか、グラウンドボールの獲り合いが続く。
風のように現れ、制した日体#71斉藤宏美選手がそのままゴールに直行。シュートが決まった。開始15秒、
まさに一瞬の出来事だった。

 先制点を挙げられ、闘志が燃え上がったWLC。#11柳生幹子選手、#23濱口真理子選手が続けてゴールを
決め、2-1とリードする。

 4回目のドローは獲り合いの末、WLC#2近藤美紀選手がきれいにグラウンドボールをとり、一気にゴールまで
持って行った。その時、#7石井智美選手がゴール裏からカットイン、シュートするも外れた。そのボールを
日体#77澤田彩選手が取った。パスはうまくつながらないもののしっかりフォローし、日体ペースが始まった。
WLCの固いDFを崩せず、なかなかカットも決まらない中、#8隅田鈴子選手が瞬時にカットインし、ゴールに
持ち込んだ。

 この後、世界LD#46崎山加奈子選手が華麗なダッヂでDFを離し、フリーシュートが決まった。
両者、追いつけ追い越せの前半戦は3-2、WLCのリードで終了した。

 雨はやんだが、足場が悪い。後半開始17秒、センターラインでパスをもらった日体#77澤田選手が
独走。そのままゴールに直行しシュート。3-3となる。

 追いつかれると、燃え上がるWLCは勢い余ってかゴール付近で日体#77澤田選手に頭への
デンジャラスチェックでフリーシュートを与えてしまった。しかし、幸運にも日体#71斉藤選手の
インザクリースで逆転されずにすんだ。もうすでにWLCペースは始まっていた。

 勢いに乗って後半4分にはWLC#46崎山選手、2分後に#2近藤美紀選手がシュートを決め、
5-3と点差を広げた。

 ラスト10分のコールが日体サイドから起こった。負けてられない。そんなWLCペースを崩したのは
日体#21石綿奈生美選手。相手のパスミスからこぼれたボールを拾い、自分で持ち上がり
シュートする。外すものの、しっかりシュートフォローをした日体の攻撃は続く。そんな中、カットから
ボールをもらいゴール11m内に入った日体#77澤田選手が転んでしまった。相手のファールにより
フリーシュートのチャンスが到来した。堂々とゴールを決めて1点を追加し、5-4となる。
一点差に詰めよった時、日体がタイムアウトをとった。

 お互いの意識を確認しあい、試合再開。再開後、瞬時に日体#93横山さくら選手がシュートに
持って行くも外してしまう。これを素早くすくい取り、センターサークルを超えてWLC#小浦方ちひろ選手が
ロングパスをもらった。
 
 ここでWLCペースに移った。後半16分#2近藤選手がさわやかにシュート。6-4とまた点差を広げた。

 ラスト5分の放送が流れると日体の焦りが見え始めた。ペースが日体に移ると、ベンチから
「自分で持って行け」の叫びが起こり、必死で逆転しようとするもWLCの厚い壁は破れなかった。

 結果は6-4でWLCの勝利となった。雨で状態が悪いグラウンドでの試合のせいで、実力を存分に
発揮できなかった両者とも、顔には悔しさがにじみ出ていた。


  
HOME主将:だめでした。自分達の実力が発揮できずヘボい試合でした。
AWEY主将:今大会は2,3年だけで編成されたチームで出ました。上下の結束が固くなり、
       これからのリーグ戦に向けて、いい試合になったと思います。

Text:広報委員メディア班 大畑千弦




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